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ワイヤレスアクセス技術

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アクセスサービスシステム研究所では、ネットワークにアクセスする端末のポータビリティの向上、ワイヤレスによる迅速かつ経済的なネットワークアクセス手段の提供、FTTHなどの有線インフラを利用できない場所への低コストの通信サービスの提供を目的として、NWA(Nomadic Wireless Access)、FWA(Fixed Wireless Access)、衛星通信、センサネットワーク・スマートグリッド、無線基盤に関わる技術の開発を行ってきました。

ワイヤレスアクセス技術

図 ワイヤレスアクセス技術

1.ノマディック無線アクセス(NWA)技術

NTT東西やNTTコミュニケーションズ、NTTドコモなどNTT事業会社で提供されている公衆無線LANサービスや家庭内での無線LANを使用した通信に対応するため、無線LANを使用したNWAの開発を行ってきました。また、無線LANを使用した各種システムの開発において事業会社に技術支援を行ってきました。

2.固定無線アクセス(FWA)技術

FWAとは、建物に固定設置された無線装置を用いて提供されるネットワークアクセスの方式です。FWAとしてさまざまな技術の開発を行ってきましたが、2001年に開始されたBフレッツ・サービスに対しては、FTTH化されていない地域でも早期に高速インターネット接続サービスを利用できるようにするために、ワイヤレスIPアクセスシステムを開発しました。

3.衛星通信技術

NTTでは、災害時のライフラインの確保、および離島向けなどのユニバーサルサービスや海上の船舶向けのブロードバンドサービスの提供を行っています。これらNTT事業会社が提供するサービスに対するニーズに応えるために、衛星通信システムの開発と衛星通信の基盤技術の開発に取り組んできました。

4.センサネットワーク/スマートグリッド技術

センサネットワークとは、実空間に存在する人やモノ、あるいは実空間それ自体をセンシングする機器どうしを接続するネットワークで、センサやアクチュエータなどのモノが対象となるため、装着する無線端末の省電力、小型化、低コスト化が必須です。従来、低消費電力の無線通信技術が提供されていましたが、カバーエリアが数十m程度の狭エリアに限定され、適用領域も倉庫内在庫管理、物流ゲート通過チェック、販売店購買履歴管理などの局所的なエリアに限定されていました。
このため、NTTでは、2005年より、センサネットワークの適用領域の拡大へ向けて、小電力であるが、数km以上の長距離伝送が可能な無線通信技術を使用する「広域ユビキタスネットワーク」の研究開発を進め、2012年に成果登録しました。また、2009年に開始した総務省のユビキタス特区事業「次世代無線ネットワーク」などにおいて、広域センサネットワークサービスのアプリケーションの実証実験を実施しました。

5.無線基盤技術

アクセスサービスシステム研究所では、将来の高度化無線アクセスシステムに必要となる無線基盤技術の研究開発にも力を入れ、次の技術の開発を行ってきました。
・電波伝搬技術~NWA/FWAシステム実現のための電波伝搬技術~(1999~2007年)
・電波伝搬技術~列車インターネット実現に向けた電波伝搬技術~(2006~2008年)
・電波伝搬技術~電波伝搬損失推定ソフトウェア~(2008~2012年)
・電波伝搬技術~高周波数帯の無線アクセスシステム構築を支える伝搬損失モデル~(2009~2015年)
・アンテナ技術~IEEE802.11n規格の高速無線LAN用平面アンテナの開発~(2005年)
・周波数利用効率向上技術~無線ネットワークコーディング技術~(2009年)
・周波数利用効率向上技術~帯域抑圧伝送技術~(2011年)
・グリーンワイヤレス技術~負荷変調を適用した磁界共鳴型無線電力伝送技術~(2013年)
・電波伝搬技術~本島-離島間の固定無線システム設計向け海上伝搬モデル~~(2016~2017年)
・無線環境情報活用技術~電波環境見える化技術~(2015~2018年)
・無線センシング技術 ~機械学習を利用した無線LANチャネル情報(CSI)に基づく物体検出技術~(2018年~)
・高効率Wi-Fi ~大容量多端末無線リソース制御技術~(2019年)
・周波数利用効率向上技術~広域無線LANマネジメント技術~(2020年)
・無線伝搬路制御技術~メタサーフェスによる伝搬路制御技術の考案と実証~(2021年)
・マルチ無線プロアクティブ制御技術Cradio® ~Cradio1.0~ (2021年)
・無線伝搬路制御技術~光・無線伝搬を統合した無線空間再現技術 ~ (2022年)
・電波伝搬技術~アニーリングマシンを用いた超高速電波伝搬シミュレーション技術~ (2022年)
・マルチ無線プロアクティブ制御技術Cradio®Cradio2.0~ (2022年)
・無線アクセス共用技術~ブロックチェーンを用いた無線アクセス共用技術~(2023年)

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