TsuKuBa 年史-TsuKuBa History -

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列車インターネット実現に向けた電波伝搬技術

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アクセスサービスシステム研究所では、「列車内」での公衆無線LANサービスを実現すべく、NTTブロードバンドプラットフォーム(株)(NTTBP)や鉄道会社などと共に「列車内高速インターネットアクセスシステム」の開発を行いました。
当時は走行する列車の中を公衆無線LANのサービスエリアとすることは初の試みであり、地上基地局から列車までのエントランス無線回線、車両間の無線リンク回線、お客様までのラスト・ワンホップのアクセス回線をどのように構築すればよいのかについて、電波伝搬特性の調査から検討が始められました。

具体的には、2006年8月にサービス開始の「つくばエクスプレス列車内高速インターネットアクセスシステム」の開発では、地上基地局間-列車間リンクにおけるダイバーシチの検討や車両間中継リンクにおける基地局設置位置の検討等、実際に走行する車両を使用して伝搬特性の把握を行いました。
2009年にサービスが開始された「東海道新幹線列車内高速インターネットアクセスシステム」では、車両内の詳細な受信電力状況の検討を行い、基地局設置位置の決定に貢献しました。
さらには、これらの検討で培った技術をベースに「台湾新幹線列車内高速インターネットアクセスシステム」の実現に向け、2008年~2009年に実走行車両等を使った伝搬実験を実施しました。
このときの実験では、実車を用いた車両内基地局設置位置の違いによる各座席位置での受信電力の詳細データ(図)など、貴重なデータを収集することで、列車インターネットにおける無線回線設計法を確立しました。

図 列車車両内受信電力分布実測例

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