光アクセス網においては、光ケーブルの分岐個所に、光クロージャ(構内ではキャビネット)が設置されます。光クロージャは、その設置場所によって必要な機能が異なりますが、図に示すように、収納性、作業性向上から、FAコネクタが用いられる傾向があります。
架空光クロージャでは、既設架空光クロージャにおけるファイバ心線の再接続のための下部延ばし技術、高収容架空光クロージャ、現地組立型の架空用光コネクタを用いた新たな架空光クロージャ、事業者相互の架空光ファイバ接続用の架空光クロージャを開発しました。
一方、地下光クロージャでは、施工性と信頼性を向上させた新たな地下光クロージャを開発しました。
キャビネットでは、FAコネクタ化による作業性の向上と小型化した光コネクタキャビネット、既存設備の空スペースを利用したDキャビネットなど、設置場所への対応を広げる開発を行いました。
FTTHの多量導入以前では、メタリックと光ケーブルに適用可能な地下設置クロージャである汎用型クロージャが1986-8年に、低価格と作業性のよい光ケーブル用クロージャ(幹線系)が1996年に、多量導入時には新たな地下光クロージャ(2009) が開発されました。架空設置クロージャは、作業性および景観との調和を考慮した光ケーブル用クロージャ(配線系)が1996年に、多量導入が始まると所外用光スプリッタとその収容技術(グロージャ)が2001年に、それに続き各種の架空設置クロージャが開発されました。また、心線接続と切替作業を地上化した地上設置型キャビネット(配線点)は1996年に開発されています。