オプティカルファイバアクセス技術

多様化・複雑化するニーズにスマートに対応する最先端の光アクセスネットワークと設備マネジメント

光アクセスネットワークの高度化・経済化と、デジタルデータの徹底活用による設備の構築~運用・保守のスマート化に向けた取り組みです。

取り組み

光ファイバ環境モニタリング技術

光ファイバ振動測定技術は、光ファイバそのものを給電不要かつ対候性の高いセンサとして利用できる特徴があり、注目を集めています。センシング専用に敷設されていない通信用光ファイバ網を社会へ張り巡らせたセンシングインフラとして活用する場合には、高感度な振動測定技術が不可欠です。高感度光ファイバ振動測定技術を実装した光ファイバ環境モニタリングにより、地域全体の環境情報の取得・可視化による各種インフラの設備管理、河川や地盤情報による災害状態把握や被災予測等の新たな地域サービスの実現をめざした研究開発に取り組んでいます。

施工の省人化・自動化技術

労働人口の減少に伴い情報通信インフラ建設・光アクセスNW運用保守等においても人材不足、熟練者減少などの影響が想定されています。そこでこれまで培われてきた『ヒト』に依存する技術や工法等を抜本的に変革し、作業の安全性向上・省力化・効率化を進めています。具体的には、機械施工、機械施工に適した構造物の設計、 現場環境のデジタル化など多角的かつ先進的な研究開発に取り組んでいます。本技術を活用し通信業界だけでなく、インフラ業界全体の抜本的な変革を実現します。

光心線運用技術

光アクセスネットワークでは、将来の新たなニーズや需要変動へタイムリーに対応するため、現用の通信・サービスを止めることなく、光心線リソースを柔軟に提供可能とする光信号の分岐・合流技術の研究開発に取り組んでいます。
光分岐技術は、通信中の光ファイバにおいて任意の位置で通信断なく光信号を分岐・合流する技術になります。本技術の活用により、新たな場所に端末を設置するためのネットワークの増設が抑制され、設備構築コスト削減・工期短縮等が期待されています。

次世代光ファイバ技術

将来のコア・海底ネットワークでの更なるトラヒック増大により、既存のシングルモードファイバの伝送容量の限界を超過することが想定されるため、空間分割多重(SDM)光ファイバを用いた超大容量化技術の確立が必要です。このため、SDM光ファイバによる伝送容量の拡大、光処理によるシステム省電力化・SDM光増幅技術と伝送媒体内における光制御技術の融合、更にはSDM光ファイバの特性を最大限発揮するケーブル化技術に関わる研究開発に取り組んでいます。

その他研究内容