NTT社会情報研究所では、ICTにより高度化する社会システムや人間社会の変革と発展に貢献する技術の研究開発を行っています。
具体的には、人々の幸福の実現を目指したWell-being研究、ICT技術と人文社会科学を融合させた社会システムの変容を促す技術、サイバー攻撃等の脅威を排除する新たな技術の確立、社会情報の分析・予測によるセキュアな社会システムの実現のための先進的変容のコンセプトを具現化する技術の確立、高付加価値な社会システムの実現に向けて安全性と利便性を両立した情報流通・利活用を促進する技術の確立、暗号理論に加え物理的な性質を活用した新しいデータ保護技術の確立、世界を牽引する次世代暗号の基礎理論の創出、などに取り組んでいます。
情報通信技術の進歩は、日常のコミュニケーション手段を大きく変えました。どこにいても誰とでも自由にオンラインでつながり、情報に自由にアクセスでき、人間にしかできないと思われていた複雑な仕事もAIに任せることができるようになりました。その結果、家族や友人などの人間関係、教育や文化、働き方、経済活動、国際関係など、社会のさまざまなシーンに変化がもたらされています。
このような技術の進歩に、私たちはどのように向き合っていくべきでしょうか。また、技術の便利さを日々享受しながらも、同時に人間らしさや個人の自由、プライバシーなどをどのように守っていけば良いのでしょうか。
NTT社会情報研究所では、「社会」と「情報通信技術」の関係性に焦点を当て、NTTが研究開発中のIOWNやtsuzumiなどによって今後も進化する情報通信技術を人々にとって役立ち、そして不利益をもたらさないものとすべく、『人々の視点から社会の発展を支える情報通信技術の研究開発』を使命としています。目標は『安全かつ公正な情報活用により誰もが自分らしく暮らせる豊かな社会の実現』です。
そのために、私たちは4つの中核テーマを設定し、情報科学に加えて、人文・社会科学、法制度等も含む総合的な研究開発を進めています。
・「個人の自律と集団が調和した新たな幸せの形を人々にもたらす "Social Well-being の研究"」
・「人々とAIの協調によってゲームチェンジをもたらす "革新的サイバーセキュリティ技術の研究"」
・「情報流通システムとAIを人々が真に頼れる存在とする"デジタルトラスト強化技術の研究"」
・「量子時代の未来においても人々に真の安全をもたらす "革新的暗号理論の研究"」
人々の視点から社会にとって真に価値ある情報通信技術を生み出し、社会にしっかりと届けてまいります。希望ある未来へと共に歩んでいきましょう。
NTT社会情報研究所の住所、地図、アクセス情報を掲載しています。
金沢工業大学 平真由子准教授とウェルビーイングの学びに関する共同研究の成果をホワイトペーパーとして公開しました。本ホワイトペーパーでは、「ウェルビーイング・コンピテンシー(Well-being Competency)」を提案し、その学びの場での実践方法を併せて紹介しています。
株式会社NTTデータグループ、NTTコミュニケーションズ株式会社と共同で、異なる組織や業界間でデータを共有する、グローバルデータ連携基盤の実現に向けた取り組みに関するホワイトペーパーを作成しました。
IOWN時代における自由で活発なデータ連携を実現するため、プライバシーを保護したままデータを処理する技術を発展させて、平文のない世界を創る研究にチャレンジしています。データが生成されてから消滅するまでのライフサイクルを通じて、データ所有者のポリシーの範囲内でのみ利用されることを技術的に保証し、安全なデータ流通を可能とすることを目指します。
最新のサイバーセキュリティ動向およびNTT社会情報研究所の関連する活動状況について、NTT-CERTアニュアルレポート2023としてまとめました。
社会情報研究所はサプライチェーンセキュリティリスクの低減を目的とする「セキュリティ・トランスペアレンシー・コンソーシアム」を設立し、取り組みを開始しました(発足時参加事業者:計8社)。製品・システム・サービス等におけるセキュリティの透明性を高め活用可能にすることにより、サプライチェーンセキュリティリスク対応等の社会課題の解決に貢献します。
運動強度推定技術とは、リハビリテーションの運動などの際に測定が必要となる運動強度(METs)の値を、呼気ガス分析装置を用いることなくウェアラブルデバイスによるセンサデータ(胴体の加速度と心拍数など)から推定する技術です。NTT社会情報研究所では、日常生活やリハビリテーション運動中などの行動の種類による場合分けを行うことなく運動強度を推定することができる技術を考案しました。 本技術はNTTコミュニケーションズが提供する 心疾患患者の習慣獲得支援サービス『みえるリハビリ』に活用されています。
正規表現は複雑な文字列パターンを簡潔に記述可能である反面、非常に難解であるため、誤った記述が修正されないまま使用される事例があり、ウェブサービスなどでセキュリティ問題化しています。本課題解決のために、NTT社会情報研究所が考案し、"プログラム中の文字列抽出機能を自動修正する技術を世界に先駆けて実現"という題目で報道発表を実施した、文字列抽出用の正規表現を自動で修正することを可能とした世界初の技術について紹介します。
フィッシング詐欺とは、偽のサイトに誘導して、クレジットカードの番号やパスワードといった重要な個人情報をだまし取る行為であり、近年社会問題化しています。NTT社会情報研究所がNTTセキュリティ社と連携して考案した、ChatGPTを用いたフィッシングサイト検出技術について、掲載しています。
NTT社会情報研究所は、東京大学、九州大学、長崎県立大学と共同で、量子計算機に対しても安全なデジタル署名技術「QR-UOV(Unbalanced Oil and Vinegar Using Quotient Ring)」を開発し、アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) の暗号標準化プロジェクトに応募しました。QR-UOVの研究開発を継続し、NISTでの標準方式採択を目指します。
NTT社会情報研究所は、東京女子大学と共同で、コロナ禍における人々の意識と行動について29の国・地域を対象に国際比較調査を行いました。この度、東京大学社会科学研究所(研究協力者所属)発刊の電子書籍にまとめた調査結果を、本ページにも掲載いたします。
NTT社会情報研究所は、NECと共同で、対策の必要性が指摘されている機器やシステムに関するサプライチェーンのセキュリティリスクに対し、透明性をキーコンセプトとした研究開発に取り組んでいます。今回その活動をご紹介するホワイトペーパーを発行いたしました。是非ご覧ください。
NTT社会情報研究所は、人々のウェルビーイングの実現を支える社会の仕組みの創出について有識者の方々と研究会の場を設け議論しています。15名の有識者および実践者にお寄せ頂いた、ウェルビーイングの観点に関するコラム形式での論考を掲載しています。
NTT社会情報研究所は、東京工業大学 中谷研究室と共同で、Social Well-beingについて研究しています。具体的には、集団全体も含めた「わたしたち」のWell-beingを実現するための仕組み/サービスのつくり方を、デザインフレームワークとしてまとめています。一人ひとりが自分らしくいきいきといられ、集団全体としても良い状態であることを両立するための方法を体系化することを目指します。
私たちセキュリティ研究者の未来への熱い思いとチャレンジの方向性をまとめました。NTT社会情報研究所は、セキュリティに不安がない明るい社会の実現に向けて、未来の原動機をつくっていきます。
NTT社会情報研究所のウェルビーイング・トラスト基盤・サイバーセキュリティ・暗号の研究開発の取り組みを連載形式でお届けいたします。