更新日:2023/10/05

運動強度推定技術NTT社会情報研究所

概要

運動強度推定技術とは、リハビリテーションの運動などの際に測定が必要となる運動強度(METs)の値を、呼気ガス分析装置を用いることなくウェアラブルデバイスによるセンサデータ(胴体の加速度と心拍数など)から推定する技術です。NTT社会情報研究所では、日常生活やリハビリテーション運動中などの行動の種類による場合分けを行うことなく運動強度を推定することができる技術を考案しました。

背景・従来課題

運動強度(METs)とは、身体活動の強さを安静時の何倍に相当するかで表す単位で、正確な値は呼気ガス分析装置を用いて酸素摂取量を測定することにより算出することが可能です。しかし、リハビリテーション運動中に毎回呼気ガス分析装置で測定を行うことは困難であるため、胴体の加速度を用いた算出式や、心拍数を用いた算出式、または、それらを組み合わせた行動の種類による場合分けを含む算出式により、運動強度の推定が行われています。このような従来の推定手法では、行動の種類による場合分けの想定に含まれていない行動を取った場合に、正確に運動強度を推定できないことがありました。

本技術のアドバンテージ

  • 胴体の加速度と心拍数の両方の値を用いて、そのバランスを機械学習によって連続的に変化させることで、行動の種類によらず運動強度 (METs) を推定することが可能なアルゴリズムを考案

利用シーン

  • ウェアラブルデバイス等で取得できるセンシングデータを収集することにより、日常生活での様々な種類の行動や、様々な種類のリハビリテーション運動において、行動の種類による場合分けを行うことなく、運動強度(METs)を推定することができます。

担当部署

NTT社会情報研究所 社会情報流通研究プロジェクト