“わたしの拡張 Augmented Self”
SFプロトタイピングで描く人とデジタルツインの未来

NTTは、グランドチャレンジとして「Another Me」「感性コミュニケーション」というテーマを掲げ研究開発を行っています。本テーマの実現には幾多の課題が存在しています。それら課題を発見し優先度を見極めるため、SF的発想を用いて未来を構想し、その未来を起点にバックキャストしていく「Sci-Fiプロトタイピング」と呼ばれる手法に着目し、技術が作り出す未来での社会の移り変わりや登場人物一人一人の気持ちを小説として描き出しました。本ページでは、WIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所と共に、SF作家を交えたワークショップなどを重ね生み出した「Another Me/感性コミュニケーション」の物語をご紹介いたします。

未完成感性社会
未完成感性社会のイラスト
illustration by Nick Burton

ユーザーの感性に合わせた商品開発『感性マーケティング』が普及した2044年、ゲームクリエイターの小泉亜里沙は、花形の開発部からの異動を命じられ失意の底にいた。「この会社<エステシア>というコミュニティをより深く知ってほしい」 ― 上司の説明に納得できないまま訪れた部署には、意外な人物がいた ―――

(津久井 五月 / NTT人間情報研究所 / WIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所)

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AM アナザーミー のライフサイクル Another pain.
Another Meのイラスト
illustration by Nick Burton

2054年、観音崎。汀(みぎわ)は、『Another Me<デジタルの複製>』でしかない自分を孫として、人間として扱う岬に戸惑いを感じていた。岬はツールと人間とを取り違える年齢ではないはずだ。岬の真意は何か。考えを巡らせる汀の前に、黒いスーツ姿の男が現れる。自らを「祖父」と名乗るその男は、岬のことをよく知っている、と告げた ―――

(吉上 亮 / NTT人間情報研究所 / WIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所)

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著者紹介

津久井五月|ITSUKI TSUKUI
津久井 五月

SF作家。1992年生まれ。東京大学・同大学院で建築学を学ぶ。2017年、「コルヌトピア」で第5回ハヤカワSFコンテスト大賞を受賞しデビュー。著書は『コルヌトピア』(ハヤカワ文庫JA)。

吉上亮|RYO YOSHIGAMI
吉上 亮

1989年生まれ。早稲田大学文化構想学部卒。2013年『パンツァークラウン フェイセズ』でデビュー。 主な著書に『泥の銃弾』『生存賭博』など。「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズのノベライズを手がけ、映画『PSYCHO-PASS サイコパス│ SS Case.1 罪と罰』では脚本を担当。

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