超広域大気海洋観測技術

超広域大気海洋観測技術

広い海域における大気・海洋の継続的な現場観測を実現する技術

研究紹介

「超広域大気海洋観測技術」は、従来は継続的な直接観測が困難であった広い海域に観測センサを配置し、省電力・低コストで大気・海洋の現場観測データを取得する技術です。

台風や線状降水帯などの極端気象の発生・発達には、海面から供給される水蒸気などが大きく影響すると考えられています。一方、海上では継続的な現場観測が難しく、特に台風接近時のような過酷な環境下では、現場観測データを安定的に取得する手段や通信環境が十分に整備されていません。

そこで私たちの研究チームでは、大気・海洋観測機器と通信技術を組み合わせ、極端気象の予測精度向上に資する現場観測データを、広域かつ継続的に取得するための研究開発を進めています。

本技術は、大きく「極端気象観測技術」と「超広域センシング技術」の2つで構成されます。

「極端気象観測技術」では、高波・暴風・豪雨などの過酷な環境下でも大気・海洋の現場観測データを継続的に取得できる観測プラットフォームやセンサ、観測オペレーションなどの研究開発を進めています。これまでにNTTでは、台風下における現場観測データの取得を実現しています。

「超広域センシング技術」では、通信網が十分に整備されていない海域を対象に、省電力かつ数百km以上の長距離通信により、大気・海洋の現場観測データを取得することをめざしています。LPWA(低消費電力広域無線)通信や広い海域を対象とした通信設計、分散配置したセンサの連携などにより、観測空白域における継続的なセンシング技術の研究を進めています。

また、2025年度からは観測対象を線状降水帯へ拡張し、その発生・発達メカニズムの解明や予測精度向上に資する、安定的かつ高品質な大気・海洋の現場観測データの取得に向けた研究開発を進めています。

将来的には、衛星やHAPS(高高度プラットフォーム)との連携により、全球規模の超広域センシング基盤を構築し、日本に不可欠な海洋観測プラットフォームの実現をめざします。

さらに、国や企業の研究機関、大学との共同研究・実証実験や、メーカ企業とのアライアンスを通じて、ユースケースや技術の適用性を検証し、NTTグループの宇宙・海洋分野における新たなビジネス創出につなげていきます。

超広域大気海洋観測技術

関連する動画


関連する記事

関連するニュースリリース

・NTTニュースリリース2026/6/11「台風から線状降水帯へターゲットを拡大、東シナ海での水蒸気観測を開始~九州地方への水蒸気流入を捉え、線状降水帯の予測精度向上をめざす~」
・NTTニュースリリース2025/6/3「NTTとOIST 線状降水帯・台風の発生メカニズム解明に向け気象研究所との共同研究を開始~海域での観測データを収集・活用し、極端気象の予測精度向上をめざす~」
・NTTニュースリリース2023/05/23「世界初、NTTとOISTが北西太平洋で、カテゴリ5の猛烈な台風直下の大気・海洋の同時観測に成功」
・NTTニュースリリース2023/01/25「NTTと横浜国立大学、台風予測精度向上に向けた共同研究をスタート ~台風被害を軽減し、安全・安心な社会の実現に貢献~」

採用情報/あくなきチャレンジ
採用情報/あくなきチャレンジ