社会課題解決への貢献

私たちは、未知なる領域でのイノベーションを通して、NTTグループ会社や各分野のリーディングカンパニーとともに、グローバルな社会課題の解決に貢献していきます。基礎研究にとどまらず、プロダクト開発、サービス創出を視野に入れて活躍できる新しいリーダーを求めています。

NTTグループ全体の「社会課題解決への貢献」に対して、研究所はどのような位置づけですか?

NTTグループは、日本国内はもとより世界各国の地域に事業所を持ち、通信ネットワーク事業やデータセンタ事業とともに、ICT(情報通信技術)サービスをグローバルに展開しており、"Green by ICT"として社会の環境負荷削減に貢献をしています。また、"Green of ICT"としても再生可能エネルギーの利用拡大などを通してNTT自身の環境負荷の抑制を進めています。
そのなかで、2020年5月にはNTTグループの環境エネルギービジョン「環境負荷ゼロ」を発表しました。そして2020年7月、スマートエネルギー分野に革新をもたらす技術と、地球環境の未来を革新させる技術を創出し、イノベーションによる社会課題の解決に貢献するために宇宙環境エネルギー研究所を設立しました。さらに2021年9月には、環境負荷ゼロと経済成長を同時実現する新たな環境エネルギービジョン「NTT Green Innovation toward 2040」を策定しました。
NTT宇宙環境エネルギー研究所は、NTTグループ全体の「社会課題解決への貢献」の実現を学際的な研究で支えています。

参考:中期経営戦略『Your Value Partner 2025』

具体的にどのような社会貢献ができますか?

まず、核融合や宇宙太陽光発電など圧倒的にクリーンかつ無尽蔵なエネルギー源の創出という課題に対し、研究開発を通じて、人間活動とエネルギーの関係を根本から変え、地球環境への影響がゼロの社会をめざすことが可能です。
そして、これまでの集中管理型のエネルギーネットワークに代わる、自律分散型の新たなエネルギーネットワークの構築にも取り組んでおり、エネルギーの地産地消と災害に強い超レジリエントなスマートシティの実現にも貢献することができます。
さらに、大気中や海洋中のCO₂を効率的に吸収・固定する技術の研究開発や、土壌微生物の活動の制御による温室効果ガス排出削減と農作物生産効率向上の両立を図る技術の研究開発は、二酸化炭素(CO₂)を含む、地球環境への負荷削減への貢献につながります。
このような研究開発成果の社会実装を通じて、人間活動によって生じる様々な環境負荷の実質ゼロと地球環境再生の実現に貢献していきます。

また、衛星IoTセンサを使った地球規模の観測による大規模な情報分析を行い、人間活動を含めた地球環境の高精度シミュレーションを実現します。それに基づき、気候変動や生態系の変化、極端気象を予測することで、地球環境の再生の道筋を明らかにし、環境の変化に適応する、しなやかな社会の実現に貢献します。
そして、前述の高精度シミュレーションでの予測結果等をもとに、極端化する気象や環境に対する人類のプロアクティブな適応に貢献する技術の確立をめざしています。現在は、落雷から街を守るとともにそこからエネルギーを得るレジリエントな社会の実現につながる研究を進めています。加えて、宇宙の気象問題といわれる宇宙線対策にも研究領域を広げ、宇宙空間での宇宙線や電磁パルスの影響の予測と防御技術の確立に取組みます。長期宇宙滞在や宇宙データセンタにおける宇宙線対策、宇宙太陽光発電の実現など人類の活動領域の拡大にも貢献していきます。
さらに、SDGsに見られるように、企業が持続可能な成長を実現するためには、財務指標だけではなく地球環境や社会貢献といった非財務指標、すなわちESGに対する対応が求められています。科学的予測モデルを組み合わせて企業がESGに関する経営戦略を実施する際のリスクと効果を予測・評価し、企業と社会全体にとってより良い未来を導くことのできる経営戦略の立案にも研究開発成果の社会実装を通じて貢献していきます。

NTT宇宙環境エネルギー研究所は、"チームNTT"の一員として、世界中の仲間とともに、地球の未来をよりよいものに変えていきます。

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