あくなきチャレンジ

私たちは革新的な研究テーマに挑戦し続け、限界打破のイノベーションを創出することで、地球環境の再生と、持続可能で包摂的な社会の実現に貢献することをめざしています。まだ誰も取組んでいない未知なる領域の開拓に果敢に挑戦するメンバーが、あなたのチャレンジを待っています。

なぜ、研究所名に「宇宙」とあるのでしょうか?

研究所名の「宇宙」には、太陽を含めた「宇宙環境」から地球を見つめ直すという意味をこめています。
環境エネルギー問題というと、ゴミ問題や大気汚染、省エネルギーといった、身近な問題を思い浮かべることが多いと思います。しかしながら、私たちの地球は太陽を含めた宇宙空間から大きな影響を受けています。地球環境の再生と社会の革新を実現するには、宇宙というもっと高い視点、広い視野から我々の住む地球や社会環境を見つめ直す必要があると私たちは考えます。視座の高い研究によって未来の予測や変革を起こしていくということで、「宇宙」という名前が付けられました。

具体的に、どのようなアプローチで課題に挑んでいるのですか?

地球環境の再生と持続可能かつ包摂的な社会の実現に向けて、研究は大きく二つの方向から取組んでいます。一つは圧倒的にクリーンな次世代のエネルギーの創出など地球に与える環境負荷をゼロにしていく研究です。もう一つは、人間社会や地球環境の未来を予測し、備えることで地球環境の変化に対してしなやかに適応していくための研究です。この二つを両輪として課題解決に取組んでいます。

環境負荷ゼロに向けては、たとえば「次世代エネルギー技術」があります。次世代エネルギー創出の要である核融合実験の成功をIOWNでサポートすることを考えています。また、上空3万6000kmの静止衛星で太陽光から得られたエネルギーを昼夜問わず地上にレーザ光やマイクロ波で送り届け、地上で電力などのエネルギーに変換して利用する宇宙太陽光発電技術の研究開発にも取り組んでいます。さらに、エネルギーを効率良く流通させる「エネルギーネットワーク技術」として、これまでの集中管理型のエネルギーネットワークに代わる、自律分散型の新たなエネルギーネットワークを構築し、エネルギーの地産地消と災害に強い超レジリエントなスマートシティの実現に貢献していきます。このほか、気候変動問題の原因の1つとされる二酸化炭素(CO₂)を削減する「サステナブルシステム技術」の研究開発にも取り組んでいます。ゲノム編集を植物、藻類に適応し、CO₂吸収量を増加させるとともに、食物連鎖・循環の中で大気中のCO₂量を減らし、地中や生物・有機物への長期固定量の増加をめざしています。

環境変化へのしなやかな適応に向けては、たとえば「ESG経営科学技術」があります。パンデミックや武力による他国への侵攻などこれまで人間が予測できなかった事態にしなやかに適応するために、人間社会と環境影響のあらゆる未来を予測するESG経営科学技術に取組んでいます。これにより、ESGに関する予測不能なリスクにも企業がしなやかに適応できる経営戦略の策定を支援することをめざしています。さらに「地球環境未来予測技術」は、これまで未踏領域であった洋上における海洋気象情報の観測網を高度化し、そのデータ分析を基にした、地球環境の高精度シミュレーションを計画しています。これは極端気象や生態系変化の予測、未来の地球環境の解明につながります。また「プロアクティブ環境適応技術」 では、極端気象や宇宙空間まで含めた人類のプロアクティブな環境適応をめざして「落雷制御・雷充電技術」と「宇宙線電磁バリア技術」に取り組むなど、新しい未来を創造するさまざまな研究開発を推進しています。


チャレンジを続ける研究所のカルチャーは、どのようなものでしょうか?

2020年7月に発足し、いまも成長を続ける本研究所には、既成の研究スタイルにとらわれない、研究者の「個」と「多様性(ダイバーシティ)」を尊重する文化が育まれています。野心的かつ独創的な研究テーマを設定し、人類の壮大な夢の実現をかなえようとする多様なバックグランドの研究者が集っています。私たちは、エネルギー、環境分野以外にも、情報科学、人文科学、社会科学を含めた多様な人材を求めています。

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