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【研究成果】
研究成果1
近年、固定回線に接続するPCのみならず、WiFi環境や3G回線に接続するスマートホン、タブレット型端末に対する映像配信サービスが普及しつつあります。こうした映像配信サービスは、視聴品質に対するお客様要求が比較的高いことが特徴の一つであり、今後更なるサービスの浸透に伴い、NTTの保守に占めるウェイトの増大も予想されます。
このため、品質劣化に対するお客様申告に対し、その品質を定量的に遠隔で把握する技術は、保守拠点としての適切な初動体制やオペレーションコスト削減を実現する上で重要です。
そこで、映像配信サービスを対象に、特にプログレッシブダウンロード※型の映像配信方式に対し、パケットキャプチャデータに基づく視聴品質(具体的には、映像再生停止時間)を推定する技術を検討しています。
これにより、お客様からの品質劣化申告時には、本技術と被疑箇所切り分け技術を組み合わせることにより、効率的な保守が可能となります。
※プログレッシブダウンロード: HTTPサーバを利用した、ダウンロード方式で、コンテンツデータをダウンロードしながら再生する配信形態。
図1 プログレッシブダウンロード型映像品質推定技術の利用イメージ
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研究成果2
サービス提供中の通信ネットワークの品質がどのような特性であるか把握するためには、測定すべき品質尺度/測定方法の検討や、測定結果から品質の正常性を判断するための分析手法が重要となってきます。これらの品質測定分析技術を確立することにより、ネットワーク運用における正確かつ効率的な品質監視が可能となります。
特にモバイルサービスを提供している各種ネットワークの品質値を継続的にサンプル調査/分析することにより、測定分析に関する基盤技術の検証や、品質基準策定に向けた参考データ評価を行っています。併せて、市販測定器の評価や国内外の標準化への提案など、技術のブラッシュアップや発展に貢献しています。
図2 モバイルサービスにおける品質実態調査イメージ
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