研究所について

研究所紹介

私たちの生活は、「電話」によるコミュニケーションの時代から、多様な情報機器に囲まれた新しいコミュニケーションの時代に移りつつあります。そして、人と情報機器が扱う情報の量と質も著しく変化しています。こうした中で、人と人、人とコンピュータ、コンピュータとコンピュータ、それぞれに成立するコミュニケーションの本質を改めて考え直さなければなりません。さらに、情報を扱うための新しい理論と処理技術も必要になります。
 そこで、コミュニケーション科学基礎研究所では、「情報」と「人間」を結ぶ新しい技術基盤の構築に向けて、情報科学と人間科学の両面からこの問題に取り組んでいます。新概念の創出、新原理の発見による学術貢献、そして、新サービスにつながる革新技術の開発による社会貢献をめざしています。コミュニケーション科学の国際的リーダーとして国内はもちろん海外の主要大学、研究機関とも広く研究協力を行っています。

所長挨拶

所長 宮崎 昇

コミュニケーション科学基礎研究所
所長 宮崎 昇

 コミュニケーション科学基礎研究所は1991年に設立され、以来、「人間」と「情報」に関わる基礎研究を通じてコミュニケーション科学の発展に貢献してきました。

 設立当初から私たちを取り巻くコミュニケーション環境は大きく変わり、また、急速に変化し続けています。SNSが新しいコミュニケーションスタイルとされた時代は過去のものとなり、日々の暮らしを支える基盤的な存在になりました。AIがあたかも人のように言葉を操り、音声や映像を理解し生成するようになったインパクトからも数年が経っています。新たな技術は私たちの暮らしに大きな影響を与える一方で、SNS上のトラブルやAIへの依存といった話題も珍しくなくなっています。このような時代に、私たちが安心して暮らせる社会を実現するために、より良いコミュニケーションのあり方を追求することの重要性は、かつてないほどに高まっています。

 より良いコミュニケーションとは、どのようなものでしょうか。

 コミュニケーション科学基礎研究所では、「こころまで伝わるコミュニケーション」の実現にむけた研究に取り組んでいます。私は、「こころまで伝わる」ためには、情報を誤りなく正確に伝えることだけでなく、コミュニケーション相手や環境に対する正確な理解と深い洞察、そしてアイデンティティを持つ主体として相手を尊重することが重要になると考えています。このような観点を踏まえ、人間の脳や身体における情報処理機構の本質に迫る知見の集積と基礎的な理論の構築、人間が成長や学習により知性と社会性を獲得する過程に関わる知見の集積、そして機械が人間と並び人間を超える情報処理能力を獲得するための本質的な課題の探求とその解決を目指しています。

 具体的な研究領域としては、人間情報科学、メディア情報処理、機械学習、発達心理学といった幅広い領域にまたがる研究テーマを設定しつつ、革新的な計算パラダイムを実現する量子情報処理、そしてあらゆる研究領域の根幹を支える知的基盤としての数学に取り組んでいます。さらに学際的な知の探究を進め科学技術の発展に寄与することを目指し、グローバルかつオープンな研究所として国内外の研究者や研究機関との連携を活発に進めています。

 人間に対する理解を深め、人間のような情報処理能力とコミュニケーション能力を持つ機械の実現を目指す研究には、高い倫理性が求められます。私たちは、研究のプロセスや創出される技術が人の権利を損なうことのないよう、ELSI(倫理的・法的・社会的な課題)に真摯に向き合い、NTT Group's Core にある、人々の豊かな暮らしと地球の未来に貢献するための基礎研究に取り組んでまいります。

 今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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所在地

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