橋梁設備の長期防錆技術 ~MARY工法~
橋梁設備の金属管表面に錆が発生した場合、塗装補修を行います。一般的な塗装補修方法(ポリウレタン樹脂系塗料等)では防錆寿命が短く、年々増加する不良設備に補修が追い付くことができません。そこで、既存技術の3倍程度の防錆寿命40年を実現する長期防錆技術MARY工法(MAintenance by Rust prevention technologY)を開発しました。MARY工法のポイントは①防錆剤と②施工技術です。
①防錆剤に関しては、長期防錆可能な塗布条件を確立しました。劣化促進試験や温度特性試験等の結果、クリーム状のウールワックス防錆剤を膜厚0.5mm以上で塗布すれば、防錆寿命40年を実現することが分かりました。
②施工技術に関しては、①の塗布条件を満たすため、ウールワックス防錆剤を布に含浸させ、不良管路に巻き付ける工法を開発しました。また、実現場の環境(多条多段設備、屋外環境)を考慮し、新たな工具の開発や既存耐火防護技術の活用により、事業適用性の高い技術を開発しました。