これからのセキュリティに求められること

急速に普及が進むIoT(Internet of Things)に代表されるように、あらゆる機器がネットワークにつながることで、サイバー攻撃が人命や社会活動に直接影響を及ぼすことが懸念されています。また、いわゆるゼロトラストのシステム環境を前提に、ICT環境の変化に伴う新たな脅威や脆弱性対策を進めなければなりません。一方で、様々なデータを利用して新たな価値を創り出すには、プライバシー侵害や不正利用といった問題を解決し、データの生成・流通・分析・破棄に至るまですべての価値創造プロセスをセキュアに行う仕組みが不可欠です。
このような状況のなかで、これからのセキュリティに求められるのは、すべての人が安全で健やかに過ごせ、社会が円滑に活動できる<スマートな世界>を実現することだと考えています。

スマートな世界を「守る」そして「創る」セキュリティ

サイバー攻撃によるリスクの増大と、対策コストの限界とのギャップを埋めるためには、企業や組織のサイバー攻撃に対する防御、対策能力を抜本的に向上させる技術の研究開発が必要です。また、スマートな世界ではセキュアなデータ利活用を前提として、業界・分野を超えた、これまでにない新たな価値の創出がおこなわれることになります。スマートな世界を「守るセキュリティ」。そしてスマートな世界を「創るセキュリティ」。このふたつの方向性を視野に入れ、NTTグループでは、最先端のサイバー攻撃対策技術や、セキュアなデータ流通・利活用技術、また、それらの技術を支える競争力の源泉として10年、20年先を見据えた先進技術の研究開発を推進しています。