更新日:2020/8/21
本技術は、HANMOC(High-Accuracy Network MOnitoring and Control)と題し、次世代の転送技術として活用が進むSegment Routing(SR)機能を応用し、従来技術では実現できないような高精度で通信遅延や遅延揺らぎを示すジッタ等を測定することで、5G時代以降に必要となる保守運用の高度化や品質保証、通信サービスの経路決定などへの活用を目指しています。
eスポーツ、クラウドゲーミングやコネクテッドカーといったこれからの新しい通信サービスにおいては、これまでのデータ通信量やパケットロスなどの品質監視に加えて、通信の遅延や遅延揺らぎを示すジッタといった指標も重要になってきます。
既存の遅延を監視する手法としては、広く認知されているping*1による測定やネットワーク装置でRFC*25347で規定されているTWAMP(Two-way Active Measurement Protocol)と呼ばれる機能を動かすものがありますが、これらの監視手法はいずれもソフトウェア処理による動作が多いため、ソフトウェア処理負荷の影響に左右され、高い精度の監視は困難でした。
本技術は、測定に用いる監視用パケットを全てハードウェア処理で実現することで、μ秒オーダの単位まで高精度に監視を行うことで、監視結果をネットワーク運用や通信サービスの経路決定等に活用することを目指しています。
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