更新日:2018/12/01

    深層学習技術の価値化に向けた研究開発とそのビジネス応用
    NTTソフトウェアイノベーションセンタ

    NTT技術ジャーナル2018年12月号:特集「最先端技術を活かした価値創造の取り組み」より

    森賀 邦広(もりが くにひろ)/ 江田 毅晴(えだ たけはる)/ 外山 将司(とやま まさし)/ 三上 啓太(みかみ けいた)/ 廣川 裕(ひろかわ ゆたか)/ 山田 佑二(やまだ ゆうじ)/ 村松 沙那恵(むらまつ さなえ)/ 佐々木 琢(ささき たく)/ 山口 真弥(やまぐち しんや)/ 稲家 克郎(いなや かつお)

    NTTソフトウェアイノベーションセンタ

    「幻滅期」への突入をもうすぐ迎える深層学習

    第三次AI(人工知能)ブームと呼ばれるこのブーム。ガートナー社が2018年8月に発表した「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2018年(1)」では、2017年に続き2年連続で、「過度な期待のピーク期」に位置付けられました。それは、言い換えれば「幻滅期」の入り口にプロットされた、ともいえます。PoC(Proof of Concept)や先進的な企業が取り組んだ先行事例などの状況、ベストプラクティスが発表され、自ら深層学習技術を用いて企業の課題を解決することの難しさを企業の担当部署の方も感じているのではないでしょうか。「過度な期待のピーク期」では、皆が想像し期待するような効果・効用は得られず、実際に担当された方はがっかりし、「幻滅期」に入っていく、それが今の状況です。しかし、その状況は、真のビジネス応用の始まりともいえます。今後は、実装や周辺技術が追い付き、徐々に現実のビジネスで採用されていきます。
    そのビジネス応用の始まりを迎えている技術、それが、リアルタイムに人物に関する映像解析が可能なNTTソフトウェアイノベーションセンタの技術です。

    複数の監視カメラの映像を高速に、そしてリアルタイムに検知

    2011年より話題になり始めた深層学習は、コンピュータに「人の目と耳」を与えることに成功しました。そして、2018年の現在では、純粋な技術レベルでいえば、すでに人の目と耳の能力を超えたといっても過言ではありません。
    その技術を映像分析技術としてパッケージにしたのが「リアルタイム人物トラッキング」です。施設に設置された大量の監視カメラの映像をリアルタイムに分析、ターゲット人物(不審者、VIP、要支援者、迷子等)を即時に検知、追跡することができるパッケージです。本パッケージは下記の機能の組合せで実現しています(図1)。

    図1  リアルタイム人物トラッキングの機能
    図1  リアルタイム人物トラッキングの機能
    • ①「人物抽出」:映像の中から人物のみを抽出する
    • ②「属性推定」:人物の性別や年齢層を推定する
    • ③「詳細属性推定」:特定の体の部位に紐付いた属性推定。例えば、ロングヘアー、ホワイトシャツ、ブルージーンズ、サングラスなど色や服装、アイテム(鞄の有無)などを含めた詳細な属性で人物を検索する
    • ④「同一人物判定」:検出した人物が同一人物かを全身照合で判定する
    • ⑤「軌跡推定」:人物が歩いた軌跡を映像より推定する
    • ⑥「複数カメラ対応」:①~⑤を複数のカメラをまたいだ場合にも対応する
    • ⑦「リアルタイム分析」:①~⑥をリアルタイムで分析可能とする…

    ■参考文献

    1. (1)https://www.gartner.co.jp/press/pdf/pr20180822-01.pdf

    関連するコンテンツ