更新日:2022/10/27
温室効果ガスである二酸化炭素の削減は地球温暖化防止の観点から大きな社会的課題であり、濃度を正確にモニタするセンシング技術が求められています。2μm 帯の(分布反射型DBR:Distributed Bragg Reflector)波長可変レーザを用いると今まで出来なかった高速・広帯域な波長掃引が可能となるため、燃焼や爆発といったガスの状態変化が大きい状況においても二酸化炭素濃度を正確に測定することが出来ます。
ガスセンシングには主に分布帰還形(DFB:Distributed FeedBack)レーザが用いられてきました。DFBレーザは狭線幅で安定したレーザ発振を行う事が出来るという特徴がありますが、波長を変化できる範囲が狭く高速な波長掃引が出来ません。そのため燃焼や爆発という変化の大きい状況において二酸化炭素濃度を正確に計測する事が出来ませんでした。

2μm帯の光は、水(水蒸気)に吸収されにくいため、二酸化炭素を高精度に計測できます。通常ガスセンシングには挟線幅という特長を持った分布帰還形レーザが用いられますが、単一波長でレーザ発振するため、高温高圧下でスペクトル形状が変化してしまった場合や、同じ波長帯にバックグランドガス(不純物)が存在する場合は、二酸化炭素濃度を正確に計測する事が出来ません。我々の開発した2μm帯の分布反射型レーザは波長を連続的に5nm変化させることが出来、かつ数10kHz程度で高速掃引が出来るため、燃焼や爆発という変化の大きい状況における二酸化炭素濃度を正確に計測する事が出来ます。そのため内燃機関内や火力発電、焼却炉のような環境下でも二酸化炭素濃度を計測することが出来るため、燃焼効率の向上や環境破壊ガスの削減を実現することが出来ます。
先端集積デバイス研究所 機能材料研究部