更新日:2020/07/28

    錯覚で実現する力覚情報の伝達
    NTTコミュニケーション科学基礎研究所

    概要

    非対称振動で引っ張る⼒を伝える「ぶるなび3」で実現した装置の⼩型化技術に加え、さらに力覚伝達効率を上げる技術や多自由度の力覚を生成する技術を新たに開発し、「ぶるなび4」を実現しました。バッテリーも一体化してケーブルをなくすこともでき、さまざまな実現形態に応じて形を組み立てることも可能です。これまでに、スマートフォンにシェルとして装着するシェルフォース型や、6自由度の力覚生成を実現するキュービック型、手にすっぽり収まり指でつまむフィンガーフォース型などが実現されています。これにより、⼒覚提⽰が望まれるバーチャルリアリティや経路案内、ゲームインタフェースなどの実際のシーンで利用できる可能性が高くなり、従来広く利⽤されてきた「視覚」「聴覚」に加え、第3のコミュニケーション情報を与える⼿段として広く使われることが期待できます。

    背景・従来課題

    私たちの周りには、「⾒る」あるいは「聞く」ようにデザインされた情報インタフェースがあふれています。実空間の中で⼈と外界、あるいは⼈同⼠が物理的なインタラクションするときには、押す・引く・触れる際に得られる⾝体感覚も⼤切な情報を与えてくれます。しかし従来、それらの感覚を伝えるインタフェースは、遠隔操作ロボットや特殊な装置を備えたものに限られていました。外界から⼈の⼿を引っ張るためには、外界に固定された装置に⼿を物理的に接続するか、電磁⼒や空気圧など外部と⾮接続でも⼒を与えられる装置をつける必要があります。また、⾮接続であっても外部に装置が必要であり、これら従来⽅式の装置では、携帯端末などと⼀緒に⼿軽に使うことはできません。このような⽅法に対して、これまでNTTでは錯覚を利⽤した引っ張られる感覚を⽣ずる⽅法や装置の研究をしてきました。「ぶるなび3」で大幅な小型化を実現しましたが、様々な応用のためには、バッテリーの搭載や、スマホなどの端末への装着、様々な方向への力覚の生成などの実現が必要でした。

    本技術のアドバンテージ

    • ⼈の⾮線形知覚特性を⽣かした⾮接地型の⼒覚・触覚インタフェース
    • 指先の触覚受容器の特性に基づいてデザインされた⼩型ガジェット
    • 多自由度の力覚を明瞭に伝える技術により、⼒の⼤きさ・⽅向を素早く連続的に変更可能
    • 力覚伝達効率を上げ、バッテリー内蔵型も実現でき、モバイルユースにも使用可能

    利用シーン

    • 手を引っ張って経路案内:旅行シーン、空港・駅案内、目の不自由な方などの経路案内
    • 力覚提⽰を⾏うゲームインタフェース(⿂釣り、⽝の散歩、など)
    • バーチャルリアリティでの力覚提示
    • ⼒覚コミュニケーション
    • 劇場などでの映像に合わせた力覚提示

    解説図表

    担当部署

    NTTコミュニケーション科学基礎研究所 人間情報研究部

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