マルチ無線プロアクティブ制御技術：Cradio®2.0NTTアクセスサービスシステム研究所

概要

マルチ無線プロアクティブ制御技術Cradio®（クレイディオ）は、無線通信環境に関する把握・予測・制御の3技術を連動させ、様々な無線ネットワークが状況に追従・事前適応可能とします。これにより無線ネットワークを意識させないナチュラルな通信環境の実現を目指しています。2022年度に、ローカル5GやWi-Fi等実践的な提供が広がる「ビジネス無線市場の本格化/競争期」において活用可能な無線状態把握・品質予測技術、伝搬推定・置局設計技術、および協調技術を確立しました。

背景・従来課題

6G/IOWN時代には無線端末・方式・利用形態の多様化と共に、高周波数帯の利用拡大が想定されます。NTTでは様々な要件が求められるユースケースにおいて、様々な無線ネットワークが追従/事前適応し無線ネットワークを意識させない通信環境を実現する「マルチ無線プロアクティブ制御技術Cradio®」の研究開発を行っています。

本技術のアドバンテージ

直近の無線品質を加味した将来の電波強度の予測、品質劣化確度の予測
地形を考慮した3D自動モデリング、屋外からの吹き込みを考慮した電波強度推定
既設無線品質を考慮した置局設計、複数無線方式/機器複合設計

利用シーン

時間変動がある環境下での自動走行運送ロボット(AMR)や無人搬送車(AGV)等の利用において、移動中の無線品質劣化を予測し監視映像乱れがないようネットワークの未然切替など判断が可能
工場敷地全体など屋内外混在環境において、実地での電波発射による確認や人手による設計の試行錯誤の手間を少なくした複数の無線機器・方式を組み合わせた無線提供が可能