更新日:2022/10/27

マルチ無線プロアクティブ制御技術:Cradioシステム1.0NTTアクセスサービスシステム研究所

目次

概要

マルチ無線プロアクティブ制御技術Cradio®(クレイディオ)は、無線通信環境に関する把握・予測・制御の3技術を連動させ、様々な無線ネットワークが状況に追従・事前適応可能とします。これにより無線ネットワークを意識させないナチュラルな通信環境の実現を⽬指しています。
2021年度には、2022年度以降のローカル5G市場の⽴ち上がりに合わせ、Cradio技術群を統合・連携させた技術を確⽴し、第⼀段階としてCradioシステム1.0を開発しました。

背景・従来課題

ローカル5G市場の⽴ち上がり/黎明期における企業向け無線ネットワークビジネスの優先度の⾼い課題(下記1~3)を解決し、ビジネス⽤途に耐えうる「品質」を競合他社に勝る「迅速さと効率」で提供することで事業へ貢献することを狙っています。
1.「厳しい通信環境下/変動環境下でも⾼品質・安定な通信」
2.個社別の「様々な環境や要件に対しても効率的かつ迅速に提供」
3.上記1、2に必要な「様々なシステムとの⾃動連携の実現」

本技術のアドバンテージ

  • Cradio1.0は、Cradioに関わる機能群(技術解説を参照)をマイクロサービスアーキテクチャ※1およびAPIファースト※2で開発することで、外部システム連携や機能拡充を迅速かつ容易にしています。
  • ※1 マイクロサービスアーキテクチャ:独立した複数の機能(マイクロサービス)をAPI(Application Programming Interface)で連携させるアーキテクチャ。機能拡張・追加等の迅速性や拡張性に優れます。
  • ※2 APIファースト:人の操作が前提のUI(ユーザーインターフェース)ではなく、外部システム連携を想定したAPI実装を優先。効率的かつ利用価値の高い構成となります。

利用シーン

  • 各技術およびその組み合わせにより、ローカル5Gを含む企業向け無線ネットワークビジネスに活⽤することを想定しています。
  • 無人搬送機やスマート農機などで、品質が劣化する前に無線ネットワークを未然に切り替えることで、安定通信に活⽤できると考えています。
  • ローカル5Gのような無線局免許を取得するまでは無線発射ができない場合でも、⾃動的に無線ネットワーク設計を導出し、素早い提案を可能にします。
  • 無線ネットワークの運⽤時に、環境レイアウトの変更時に無線ネットワーク設計の変更要否を⾃動判定するように活⽤できると考えています。
  • 無線状態把握・品質予測技術と連動して遠隔監視システムの映像の圧縮率を⾃動変更するなど、外部のシステムとの連携を実現します。
  • Cradio1.0機能群である電波強度推定機能と置局設計導出機能を⾃動連動させるように活⽤することも可能です。

解説図表

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技術解説

関連性の高い機能群をまとめた3つの技術について説明します(図1)。

1.Cradio無線状態把握・品質予測技術:無線LAN、ローカル5G、公衆5Gなどに対応した無線通信品質や位置情報などの情報を取得可能な無線状態測定機能、取得した品質情報や自端末の移動情報と機械学習を用いた未来の無線通信品質を予測する品質予測機能により、品質劣化を予測し事前措置による安定利用を可能としています(図2)。

2.Cradio伝搬推定・置局設計技術:LiDARによる点群データ取得と、取得した点群データを電波伝搬推定に必要なデータ量にまで削減しつつCADデータへ加工する3D自動モデリング機能、環境に最適化した電波強度推定機能、適切な基地局位置を導出可能な置局設計導出機能を組み合わせる事で、自動・スキルレスな設計導出を可能としています(図3)。

3.Cradio協調技術:Cradioの3機能群(把握、予測、制御)を要件に応じて適切に組み合わせ実行させるとともに、外部システムとの連携を可能とする連携制御・IF(インターフェース)変換機能により、Cradioの各機能間および外部システム間の自動連携による全自動化を可能としています(図4)。

これらの開発技術により、企業向け無線ネットワークビジネスの課題となる、高品質・安定な通信の実現や、個社別の環境や要件に合わせた迅速な無線システムの構築、および様々なシステムとの自動連携の実現を達成します。

担当部署

アクセスサービスシステム研究所 無線アクセスプロジェクト

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