更新日:2021/12/03
LTE/5G/ローカル5Gや無線LANを用いた農業IoTや工場IoTにおいて、流動的な無線アクセス品質の変化を機械学習を活用して予測する技術により、品質が劣化する前に事前に安定が見込まれる回線への切り替えを実現できます。また、予測値に応じた映像伝送レートの制御や、予測値と実績値の乖離から無線設備の異常検知が可能となります。
自動運転ロボットやドローンの制御等において、無線通信の品質を電波強度等の瞬時的な数値で把握し、無線アクセス種別や基地局を切り替える従来の方法では、無線環境の変化に追随できず品質が劣化する時間が生じ、信頼性の担保に課題があります。また映像伝送レートの制御においては、無線品質の劣化後に映像レートを動的に下げる制御を行っても、そのレート変更が追随できず、安定した映像伝送が出来ないことがあります。

これまでの無線端末が利用する基地局の選択では、主に基地局からの受信信号の強度を元にしていましたが、近年の無線通信利用者が爆発的に増加した環境では、通信の混雑度合いや機種ごとの特性、アプリケーションの特性などの条件が多様化するため合理的でなくなっています。そこで本技術では、機械学習を活用し、各端末の無線通信のスループット、遅延、ジッタ、パケットロスの予測値を算出することでアプリケーションごとに最適な無線基地局への切り替え、利用する無線アクセス方式の選択を実現します。
本技術の予測値算出は、クラウド上あるいは管理ネットワーク内に設置されたネットワーク上のサーバ装置である無線品質予測エンジンで行います。端末から無線品質予測エンジンに対して、位置情報や端末種別、無線アクセス種別、および無線環境のスキャンデータ、通信品質の実績値など、端末で測定される詳細な情報を定期的にアップロードし、履歴情報をデータベース上に蓄積します。このデータベースをもとに、無線品質予測エンジンでは機械学習アルゴリズムの学習処理を行い、端末に対して周囲に見えている基地局に接続した場合に得られる品質(スループット、遅延、ジッタ、パケットロス)の予測値を通知します。
NTTアクセスサービスシステム研究所 無線アクセスプロジェクト