更新日:2023/10/31

    地震で被災する管路を高精度に予測してNWの信頼性を向上既設管路の被災予測技術NTTアクセスサービスシステム研究所

    概要

    大地震の際に被災する管路は数%程度であり、被災箇所が事前に予測できれば、効率的な耐震対策が可能になります。さらに、発災後の緊急点検の効率化、早期復旧も可能になります。本技術では、設備、設置環境、および地震の情報と機械学習によって被災予測モデルを構築しました。このモデルにより⼤地震での管路の被災を1条単位で予測可能にします。これにより、最適な耐震計画、緊急点検計画の策定を可能とし、災害に強く安⼼安全な通信サービスを提供します。

    背景・従来課題

    NTTの地下管路の総延長は62万kmです。管路ごとに耐力が異なることから、耐震計画の策定には個々の管路の詳細な耐力診断が必要でした。従来技術は、東日本大震災での被災状況の統計的な分析に基づいて、管路の被災しやすさをクラス分けするものでした。さらに金属管については、劣化を考慮した構造計算をもとに対策の優先順位を算出していました。しかし、従来技術は直下型地震に適用すると精度が低下する、全管種について同⼀クラス内で優先順位がつけられないなどの課題がありました。

    本技術のアドバンテージ

    • 大地震による管路の被災を1条単位で定量的に予測

    利用シーン

    • 事業会社の基盤設備の計画・維持管理を担当する部署

    解説図表

    技術解説

    1.分析データの追加
    海溝型地震である東日本大震災に、阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、新潟県中越沖地震、熊本地震における緊急点検データを追加し、分析データを大幅に増量するとともに直下型地震の影響も反映できるようにしました。

    2.予測に用いる新たなパラメータの選定
    従来は4つのパラメータを用いていましたが、追加されたデータを分析し、様々なパラメータから管路の被災に関係する8つのパラメータを選定しました。

    3.機械学習の適用
    増えた分析データとパラメータを用いて管路の被災しやすさを定量的に予測するため、機械学習手法を用いています。様々な手法を試行した結果、決定木の手法を用いることで管路1条単位の被災確率を高精度で算出することができ、優先順位付けも可能になりました。

    用語解説

    管路
    通信ケーブルを布設するため、主に道路下などに埋設された設備
    管種
    管の材料による種別。通信用の管路は主に塩ビ管、鋼管、鋳鉄管
    微地形区分
    土地の成り立ちや形状による区分。山地、丘陵、ローム台地、三角州、扇状地、干拓地など

    担当部署

    NTTアクセスサービスシステム研究所 シビルシステムプロジェクト

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