光ファイバ(ガラス)について(その3)

前回の図の赤い線のように、光は全反射という性質によって、クラッドの外に漏れることなくコア内を伝わっていきます。光には「直進」「屈折」「反射」の三法則といわれる性質があり、空気中で光は直進しますが、例えば空気中から水中へと光が進むと光の方向が変わります。水面に対して斜めに光が入ると水面から離れていく方向に光の一部は屈折し、一部は反射します。日常生活では水の入ったコップに入れたスプーンが曲がって見える、湖などに景色が映る等で経験しています。

水面に反射した景色の写真
水面に反射した景色の写真

反対に水中から空気中へ光が進む場合、水と空気の境界面に近づくように折れ曲がって進みます。光の入射する角度を境界面に近づけていくと、ある傾きで境界面に平行に光が進むようになります。そして更に光が入射する角度を境界面に近づけると、光がすべて反射され空気中へは進まなくなります。この現象が全反射です。プールに潜って天井や周りの壁を眺めてみると、ある範囲以上は天井や壁が見えなくなることがあります。

水中(屈折率高)から空気中(屈折率低)への光の進み方

光の速さは空気中と水中では異なります。空気中の光の速さを1とすると、水中の光の速さは、空気中の約1/1.3になります。この分母の「1.3」を屈折率といいます。

空気と水の屈折率がわかりましたが、空気に比べて屈折率の大きい水中から、水に比べて屈折率の小さな空気中に光が進むとき、全反射がおきます。この屈折率が大きな物質から小さな物質へある角度で入射した光が全反射するという光の性質が重要な点です。逆の場合では全反射はおきません。

光ファイバの構造は前回の図のように、同じガラスでありながら中心部分のコアに比べて、外側を覆っているクラッドの屈折率がわずかに小さい構造にしています。屈折率の大きい物質から小さい物質へ光がある角度で入射するとき全反射がおきますので、コアに入射した光は、コア内で全反射を繰り返しながら進むことになります。光ファイバは光の全反射現象を利用して、光をコアのなかに閉じ込めたまま、光を伝えることができるのです。