露出管路の絶対座標取得技術
一周波GNSS測位方式による安価で簡易な高精度座標取得技術！
本技術はインフラ設備の高精度絶対座標管理に向けた中核技術である露出管路の絶対座標取得技術です。GNSS装置及び測量棒を利用することで地面よりも低い掘削溝内の管路の三次元座標を効率的に取得できます。
背景
従来はトータルステーションという測量器具により、公共基準点などの既知座標を基準として角度・距離等を計測する座標取得方法が主流でした。近年は各国が保有する人工衛星を用いるGNSS（Global Navigation Satellite System）により直接目標点の座標を計測する方法が普及してきました。
概要
全国の管路設備を対象に大量の座標取得が必要となるためGNSSを用いて効率的に測量を実施する必要がありますが、適用にあたり課題が2点あります。
1点目は掘削溝スペースが狭いという課題です。掘削溝内には人が入って管路をGNSS装置により直接測位するスペースがないため、掘削溝外から掘削溝内の管路位置を取得する方法が必要です。
2点目は、都市部の高層ビル群等の上空遮蔽物により反射波（マルチパス信号）が発生しGNSSの信号受信精度が低下するという課題です。今回これらの課題を解決する技術を開発しました。
図1 掘削溝内の管路座標を取得する技術
図2 反射波（マルチパス信号）を除去する技術
今後の予定
本技術により工事などで通信管路が露出した場合の絶対座標を簡便に取得可能となりました。今後は道路掘削せず、埋設管路の位置を特定する技術の研究開発に取り組みます。
担当者
シビルシステムプロジェクト 管路系グループ
板坂浩二（グループリーダ）
日吉健至（主任研究員）
吉村 勇祐（研究員）
日吉健至（主任研究員）
吉村 勇祐（研究員）
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