TsuKuBa 年史-TsuKuBa History -

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Ku帯移動体衛星通信方式技術

2009年(平成21年)

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Ku帯(12/14GHz)を利用する衛星通信システムにおいて、次のような周波数利用効率の向上を実現する通信方式技術を開発しました。

  1. 互いが直交関係にある2つの偏波を同時に用いて情報を伝送する偏波多重伝送技術を考案しました(図1)。本技術により、従来の衛星通信システムにおける偏波調整不備による干渉の影響を排除できるため、直交する2つの偏波利用を確実に行え、周波数帯域を効率良く使用することができます。また、手間がかかる偏波調整そのものが不要となり、移動時の追尾性向上や災害対応の迅速性が高まり、衛星通信の利便性も向上します。

  2. さまざまな帯域の割り当てと解放を繰り返すことで発生した細かい未使用帯域を活用し、周波数利用効率を向上させる帯域分散伝送技術を開発しました(図2)。本技術では広帯域の通信信号を未使用帯域の状況に応じて細かく分割して送信し、受信側で復元します。また、既存の衛星通信モデムとアンテナの間に「帯域分散アダプタ」を挿入することで、既存設備を有効利用することも可能です。

偏波多重伝送技術の概要

図1 偏波多重伝送技術の概要

帯域分散伝送技術の概要

図2 帯域分散伝送技術の概要

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