S帯(2.5GHz)移動体衛星通信システムにおいて、最大伝送速度100Mbit/s、総容量1Gbit/sのブロードバンドサービスを実現する方式技術として、
- 有限の衛星電力および周波数帯域の配分に関して、ビーム単位でのビーム間リソース配分法
- チャンネル利用状況に応じて高速かつフレキシブルに伝送速度を変更可能とする無瞬断帯域可変技術と、既存システムと共存しつつ段階的な移行を可能とする帯域可変信号同期技術
を考案し、成果提供を行いました(図)。
上記方式を実現する通信衛星の高EIRP・高G/T化かつ軽量化を実現する超マルチビーム衛星搭載機器技術として、
- 開口径20m級の超軽量衛星搭載用大形反射鏡設計技術(大型アンテナ構成技術)を確立し、柔軟多体構造物解析プログラムに組み込み、JAXAへ技術開示し、
- 超マルチビーム形成のためのビーム形成装置を開発し、2006年12月にH-ⅡAロケットにより打ち上げられた技術試験衛星Ⅷ型(ETS-Ⅷ:Engineering Test Satellite-Ⅷ、きく8号)により宇宙実証を終えました。