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多段ループ型光アクセス網構成法

2021年(令和3年)

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今後の光ファイバ回線需要は、5G/Beyond 5G基地局等のビジネス向け回線を中心に、高度な信頼性要求や発生需要の不確実性等の点でFTTHとは性質が異なるため、従来のスター配線では対応が困難になる場合が想定されます。多様なネットワークサービス事業者のニーズに柔軟に応える安心・安全な通信設備を提供していくためには、図1に示す信頼性、需要変動耐力、光経路選択性の三要件を向上させた新たな光アクセス網構成法が必要になります。

2030年代以降の光アクセス網に求められる三要件

図1 2030年代以降の光アクセス網に求められる三要件

今回確立した光アクセス網構成法は、複数のループ配線を多段型につなげた構成が特徴です(図2)。ループ配線は信頼性や需要変動耐力に優れた配線方法として知られていましたが、従来のループ配線法ではループ配線から離れた場所では十分な信頼性や需要変動耐力を得られないという問題がありました。そこで本網構成では、複数のループ配線を多段型につなぎ合わせることで、エリアのあらゆる場所で高い信頼性と需要変動耐力を確保しました。さらに、ループ配線どうしの接続点に心線切替機能を具備することで光経路選択の自由度も高め、上記三点の要件を同時に満たす光アクセス網構成法を実現しました。

多段ループ型光アクセス網構成の概念図

図2 多段ループ型光アクセス網構成の概念図

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