TsuKuBa 年史-TsuKuBa History -

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光心線切替技術

2005年(平成17年)

道路工事などで、既存の光ファイバケーブルが切断されると、新たに布設した光ファイバケーブルへ接続し直す支障移転工事により光サービスの中断が発生します。
この断線時間を短縮する新たな作業手順とそれを実現する被覆除去技術を開発しました。

・新たな作業手順(図1)

融着前処理手順の見直し

図1 融着前処理手順の見直し

従来の融着接続では、(1)心線の取出し、(2)ニッパ等による心線の切断、(3)加熱式被覆除去工具(ホットストリッパ)による被覆の除去、(4)アルコールによる光ファイバの清掃、(5)ファイバカッタによる光ファイバの端面出し、(6)融着接続、(7)加熱補強、(8)心線収納という手順で作業を実施していました。

新たな手順では、(2)切断を(4)清掃の後に移動する作業手順の入れ替えにより、切断から(6)融着接続までの時間を短縮しました。

・テープ心線の被覆除去方法(図2)

補助治具を用いた中間被覆除去

図2 補助治具を用いた中間被覆除去

光ファイバの端面出しを行う前に任意の位置(中間部分)で被覆を除去する技術(中間被覆除去技術)が必要となります。
これには、1対のカンナ状のブレード(カンナ刃)で心線の被覆の表層を削り取り、次に、加熱式の除去時と同様に1対の平刃で残りの被覆を除去する方法としました。

工程において、過剰な光損失が発生の回避のために被覆を取り除く区間の両端を把持し、その2点間で2組のブレード(カンナ刃、平刃)を水平にスライドさせる補助治具を開発しました。

以上の方法により、作業時間全体は従来と同等で、通信断時間を約60%(約40秒)短縮することができました。


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