膨大な地下設備の耐震対策では、大規模地震を想定した被災シミュレーションに基づいて、設備の弱点個所から優先順位をつけ、効率的に実施する必要があります。
アクセスサービスシステム研究所では、地下ケーブルの耐震性評価を付加することで、通信サービスレベルでの耐震性評価を可能とし、信頼性の向上を図った基盤設備の耐震性評価システムを開発しました。開発した耐震性評価AP(アプリケーション)の概要を図に示します。
今回の開発では地震による地盤変状の発生確率について、過去の大地震前後の航空写真測量や縦断測量データを収集分析することで、震度別・地盤の液状化別の発生確率表を作成しました。
さらに、地震による地盤変状により管路が損傷した後、管路内に収容されたケーブルにどのような外力が作用し、ケーブルがどのようなメカニズムで被災を受けるのかを実験的に検証しました。
地下ケーブル評価機能以外の機能として、お客様ビルからNTT収容ビルまでの信頼性評価直線図表示機能、NTT収容ビル単位のケーブル被災、量・復旧費用算出機能、マンホール区間ごとの被災情報一覧表示機能等、より使いやすい機能を追加しました。