TsuKuBa 年史-TsuKuBa History -

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免震橋に対応した多条多段設備および耐火防護付き設備の耐震対策技術

2010年(平成22年)

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NTTの橋梁添架設備数は全国に4万弱ありますが、移動支承部の変位を見込んで伸縮構造を採用しているものの、免震支承の変形までは見込んでいません。
そのため免震橋梁に添架した設備が大地震の際に橋梁の変位に追従できずに損傷するおそれがありました。

そこで、アクセスサービス研究所では、今後想定される被害を未然に防ぐために、添架方法の見直しを2006年度から進め、2009年度までに免震橋梁の強震時の変形特性の把握、免震橋梁に添架する管路の要求条件の整理、対策案の検討および実験による変位追従性能の確認を行ってきました。

さらに、これまでの検討を基に、現場導入を念頭に置き、免震橋に対応した多条多段設備および耐火防護付き設備の耐震対策技術の性能を実験的に確認しました。

耐震対策では、新設・既設両設備を対象とし、市中の管材を活用して、可とう部で橋軸直角方向変位を吸収し、伸縮部で管軸方向変位を吸収する安価な構造としました(図)。

免震橋添架管路の耐震対策案概要

図 免震橋添架管路の耐震対策案概要

この構造をモデル化した実験設備を作り、橋軸直角方向に準静的な強制変位を加え、管材の変形状況および収容された光ファイバケーブルの曲げ損失を確認しました。

さらに、対策案の効果を確認するため振動台実験を行い、すべての実験ケースで管路、光ケーブルの損傷、伝送損失の増加はなく、良好な結果を得ることができました。

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