社会基盤設備の維持管理においては、設備の劣化状況を正確に点検診断し、タイムリに補修、または補強することが求められています。
このため、アクセスサービスシステム研究所では、劣化した設備を傷つけることなく、短時間で正確に点検診断を行うことができる「巨視的超音波RC劣化診断システム」を開発しました(図1、図2)。
図1 巨視的超音波RC劣化診断システム |
図2 計測項目 |
現在、NTTの通信ネットワークを支えるトンネル設備などの精密点検診断に利用され、コンクリート構造物を内科的に点検・診断する装置として活用されています(図3)。
本技術の特徴は次のとおりです。
- 高い測定精度:数千回に及ぶ平均化処理と周波数フィルタによって、受信した散乱波のノイズを除去して、目的とする反射波のみを明敏化
- 簡易な操作性:計測時の初期設定や計測波形の認識を自動化することで、作業時間を短縮し、測定者の技術レベルの違いによる測定誤差を排除
- コンパクトな装置:小型軽量化、防滴構造、バッテリー方式により、狭い所への持ち運びが容易で、かつ高湿度環境での使用が可能