NTTの一般管路区間はφ75 mm管路の多条多段方式が主流でしたが、この方式では、1条の管路に原則1条の通信ケーブルを収容するため、IP系サービス即応のネック個所となっていました。
そこで、アクセスサービスシステム研究所では、一般管路少条数区間のフリースペース化とさらなる経済化を目的として、φ150 mm 管路方式を開発しました。
本開発においては、フリースペース化による光ケーブルの高密度収容と長スパン化、および単管化による掘削幅の縮小と道路占用料の削減を目指して、内空間利用技術と外管技術を開発しました(図1)。
内空間利用技術としては、光ケーブルをすべてポリエチレン製のφ36 mmケーブル保護用可とう管(スぺーサ)に最大1 000心収容することで、長距離スパンの布設を可能とするだけでなく、光ケーブルの収容心数も拡大しました(図2)。
また、スぺーサは需要に応じて随時布設することで、設備投資を最小限にすることを可能にしました。
外管技術としては、開発期間の短縮および調達の簡素化を目的として市中品を対象とし、基本性能および経済比較を実施し、管種を選定しました。
本技術は、2003年度に事業導入されました。