TsuKuBa 年史-TsuKuBa History -

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波長多重技術を活用した40G級PONシステムの実証実験

2015年(平成27年)

成果の概要

年々増加するブロードバンドユーザのトラフィックに対応しつつ、装置数を削減し、効率的な運用と消費電力削減が実現できる次世代の光アクセス技術が求められています。これに対し、NTTと沖電気は大容量化(40Gbps)、広域化(40km)、収容ユーザ数の増加(1024分岐)を 実現できる「WDM/TDM-PON」技術を共同開発し、世界で初めてフィールドにて実証実験に成功しました。
なお、今回の研究開発は、総務省の委託研究「超高速・低消費電力光ネットワーク技術の研究開発(アクセスネットワーク(加入者・局舎ネットワーク)高速大容量化・低消費電力化技術)」を受託し実施したものです。

(1) 技術の特徴
従来の時分割多重のPON技術と、コア、メトロネットワークで活用されてきた長距離伝送用の波長多重技術とを組み合わせ、(1)PONの上りバースト伝送に対応しつつ、波長可変機能を有する波長可変型バースト光送受信器、(2)40km、1024分岐を実現するために、波長多重された上りバースト信号を経済的に増幅する波長多重バースト光増幅器、(3)フレーム損を発生させずにONUの波長切替を制御する波長切替プロトコルを開発しました。また、これらを実装したOLT、ONU、光増幅器を用い、伝送距離40km、1024分岐の広域加入者系光ネットワークを模擬したテストベッドで、総帯域40Gbit/sの伝送特性とフレーム損のない波長切替が行えることを確認しました。

WDM/TDM-PONの概念図

WDM/TDM-PONの概念図

(2) 今後の展開
今後は、「WDM/TDM-PON技術」のさらなる信頼性向上を目指す研究開発を継続するとともに、装置の小型化、経済化に取り組みます。また、合わせて国内外の機関とも連携し、国産技術のグローバル展開を目指していきます。

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