従来のGE-PONユーザや光映像配信サービスのユーザへ対応しつつ、同じPONネットワーク上で10G-EPONが提供できる、以下に示すような技術が、2009年にIEEE802.3avで標準化されました。
既存の光伝送路上でのGE-PONと10G-EPONの共存には、下りと上りとで異なる方法が用いられています(図)。
図 GE-PONと10G-EPONの共存例
- 下り方向ではすべてのONUに連続して信号を送るため、10Gについては1.57μm、1Gについては1.49μmと異なる波長を用い、ONU側に設置された波長フィルタにより信号を識別します(1G/10G WDM多重)。
- 上り方向では1Gと10Gの信号を1.31μmの同一波長で送り、OLT側からONUの送信のタイミングを割当制御し、伝送速度が異なる1Gと10Gの信号を瞬時に判別しながら受信します(1G/10G TDMA多重)。
映像配信の下り信号には1.55μm、保守用の信号には1.65μmが用いられます。
共存が可能なため、高速サービスへの需要が高まると10G-EPONの導入が進むと考えられます。