TsuKuBa 年史-TsuKuBa History -

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FM一括変換方式による光CATV映像伝送システム実用化

1998年(平成10年)

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地上アナログ放送のAM変調やケーブルテレビにおけるデジタル放送の64QAM変調などの多チャンネル信号を、FTTHを用いて複数の加入者宅に分配するために、これまでは多チャンネル信号によって1.55μm帯LDの光強度を直接変調する方式を用いていました。この方式は、同じFTTH上を波長多重で提供されるSTM-PON(Synchronous Transfer Mode PON)システムと比較してロスバジェットが小さく、また加入者区間光ファイバ伝送時の波長分散やコネクタ等の反射点の影響を受けやすい等の課題がありました。

これらの課題を解決する技術として、送信側で入力多チャンネル信号を一括してより広帯域なFM信号に変換した後、光伝送、光増幅、光分岐し、宅内において多チャンネル電気信号に逆変換するFM一括変換方式を開発しました。本方式は雑音および歪みに対する耐力が高く、伝送距離の拡大、受光感度の向上、さらに、分岐数拡大による経済化を図ることができます。

FM一括変換方式のシステム構成を下図に示します。FM一括変換信号は、入力信号に応じてFM変調用DFB-LDの注入電流を変化させることによりその光周波数を変化させ、局発用LD出力光と合波後、光ヘテロダイン検波することにより生成されます。

FM信号の復調は、遅延線とANDゲートを利用した遅延線FM復調器でおこなわれます。

本方式は、今後CATV事業者の映像配信サービスに提供される予定です。

FM一括変換方式による光CATV映像伝送システム実用化

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