ヒトと社会のWell-Being実現に向け、社会を構成するヒトやその集団の行動を理解し数理モデル化する「行動モデリング」と、その行動モデルを活用しながらヒトの行動を自然な形でより良い方向に変容させる「行動変容」に関する研究開発を進めています。
現在バイアスとは、直近の出来事の価値を過大評価し、逆に遠い未来の出来事の価値を過小評価する、ヒトが持つ認知バイアスの一種です。例えば、休みが始まる前には宿題を毎日コツコツ進めようとしていた学生が、結局全てを夏休み最終日まで先延ばししてしまうことがあります。このような現象は時間非整合性と呼ばれ、現在バイアスの影響によって引き起こされるとされています。我々は、この現在バイアスを備えたヒトの行動の数理モデリングを通じ、このバイアスが将来に及ぼす影響や、どのような支援をすればヒトを長期的なゴール達成に導けるか、を理解するための研究開発を行なっています。