6.ネットワーク

スマートでナチュラルな社会を支える基盤インフラ

ネットワークがスマートな世界の基盤となることは言うまでもありません。近年はネットワークの仮想化や非中央集権型のネットワークが注目されていますが、わたしたちは従来の電気処理ベースのネットワークが早晩限界を迎えると考えています。そして、光ベースの技術への転換により、低消費電力・高品質・大容量・低遅延といったすべての課題を解決するネットワークをつくり出そうとしています。

IOWN の構成要素のひとつでもある「オールフォトニクス・ネットワーク」(APN)はその最たるものだといえるでしょう。APN は光電融合素子を活用した電気変換箇所の極小化、すなわち究極的な光化によって、これまでとまったく異なるネットワークを実現する技術です。端末からサーバまでエンドエンドでオール光の情報伝送を行い、オール光に対応した新たなデータ通信方式が革新的な超大容量・超低遅延通信を可能にします。これにより、データセントリック型の新世代ICT インフラや、超高速の分散クラウドコンピューティングが現実のものとなります。

さらに、IOWN のもうひとつの構成要素である「コグニティブ・ファウンデーション」は、変化するサービスやビジネスに対して、ネットワーク自体がリソース需要を予測して自律的かつ弾力的に最適化を行う世界をめざしています。これにより、ネットワーク運用の完全自動化が実現する日も来るかもしれません。また、利用者やアプリケーションにとって、利用する無線ネットワークを意識することなくナチュラルに通信が行えるような世界をめざしています。

加えて、JAXA と協働して行うMIMO を活用した衛星通信や、海中通信などネットワークがつながる範囲も急速に拡大しています。これまでのネットワークは、サービスやデータ、ユーザを安定してつなぐことが役割でしたが、今後は地球規模でさまざまな場所にある、人間の感覚を超える精度の環境情報を超大容量・超低遅延につなぐことで、現状をはるかに超える付加価値を連鎖・拡大させることも可能だとわたしたちは考えています。

注目のトピック
衛星
MIMO 技術
衛星
MIMO 技術

これまで、送受信双方が複数のアンテナを使い同時かつ同一周波数で異なる情報を伝送する MIMO 技術は低軌道衛星での活用が難しいといわれていました。しかし、わたしたちが保有する受信タイミング・周波数誤差が異なる複数信号に対して干渉補償して分離する技術と、JAXA が保有する低軌道衛星システム設計にかかる知見を組み合わせることで、衛星においても MIMO技術を用いた宇宙大容量通信の時代が近づいてきています。

  • キーワード
  • オールフォトニクス・ネットワーク
  • コグニティブ・ファウンデーション
  • 波長制御技術
  • 低軌道衛星MIMO 技術