3.ヒューマン・
マシン・
インターフェース

サイバーとリアルの身体をシームレスにつなぐ

ヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)の存在は、デジタルツインコンピューティングのように現実空間とサイバー空間が密に連携する環境においてはその活用領域が爆発的に広がります。現在わたしたちが目にしているのはスマートフォンやタブレットに代表されるタッチベースのインターフェースですが、今後、急速な発展が予想される自動運転への適用をはじめとして、より広い領域でのインターフェース活用が期待されています。

そのなかで今後重要となるのは「アンビエント」という概念でしょう。人にとって無理のないかたちで情報提供を実現するアンビエントアウェアネス技術や、人が感知できない情報を活用し周囲の環境から人の活動を妨げることなく自然に支援するアンビエントアシスト技術にわたしたちは注目しています。現在は「インターフェース」と呼ばれるように人間が意識的に使用する道具と位置づけられていますが、これからは人間が意識できないレベルへとその存在が溶けこんでいくと考えられます。たとえばわたしたちが定義づけて現在研究を進めている「Point of Atmosphere」(PoA)は、人間への自然な情報提示と働きかけで、現実空間とサイバー空間をつなぐための新たなインターフェースです。PoA を通じてコミュニケーション/インタラクションを行うことで、人間と環境はよりナチュラルに融合していくと考えられます。

VR/AR が環境や五感のデータをリアルタイムにモデル化し人に働きかけていたとすれば、HMI はロボティックデバイスなどの助けを得て、より人間の「知覚」や「行動」のアップグレードにフォーカスするものだといえるかもしれません。現在わたしたちが進めているプロジェクトでは、人間の運動機能を最大限に引き出すといった課題にも取り組んでいく予定です。VR/AR がサイバー空間における人々の活動を促進できるように、HMIは現実空間における人々の活動を拡張していきます。HMI はただの道具ではなく「身体」そのものの可能性をアップグレードしていく存在なのです。

注目のトピック
ダンシングペーパー
ダンシングペーパー

本技術は、明滅する背景上に置いた印刷物に動きの錯覚を生じさせる情報提示手法です。電子ペーパーと組み合わせることで、屋外の広告やサインで動きの印象を印刷物に付与できます。電子ペーパーは反射型のディスプレイであるため、陽の当たる場所でもその明滅をくっきりと感じることができます。明るい場所に配置された広告やサインに動きの印象を付与することができ、視覚情報を豊かに、また、目を引く形で表現することができます。

  • キーワード
  • Point of Atmosphere
  • アンビエントアシスト技術
  • サイバネティクスUX 技術