2.仮想現実/
拡張現実

わたしたちの生活を根底から変える新たな「環境」

仮想現実/拡張現実(VR/AR)はすでに数多くの領域で実用化が進んでおり、さまざまなプロダクトやコンテンツが生みだされています。たとえば「Xbox」や「PS VR」などを通じたゲーム体験への VR 導入は歴史が長く、e スポーツ産業の勃興を受けて、今後さらに開発が進むことが予想されます。あるいはゲームのような娯楽やスポーツの領域だけではなく、VR を使った疑似外出体験による高齢者ケアといった新たなアプリケーションも注目されています。

しかし、わたしたちはこうしたプロダクトだけではなく、人間の生活全体へとVR/AR が溶けこんでいくはずだと考えています。とりわけ大きな飛躍となるのは、デジタルツインコンピューティングの進展でしょう。現実空間とサイバー空間を密接に連携させ両者を分け隔てなく行き来できるようにするうえで、VR/AR 技術はより一層重要な役割を果たすはずです。現在すでに視覚だけでなく聴覚や触覚、力覚などへのアプローチも進んでいますが、今後は五感を再現して人へフィードバックするだけではなく、現実空間のより高度なセンシングや情報収集によって人やモノ、環境をリアルタイムにデジタル化・モデル化し、それを人にフィードバックしていくことも求められます。もちろん、それをいかにナチュラルに、人への負担なく実現するかも大きな研究課題となります。

VR/AR とリアルタイムなモデル化との融合は、現実空間とサイバー空間の境界を消失させるだけではありません。たとえばゼロレイテンシメディア技術は、通信による遅延の発生を予測技術でカバーし、時空間を超えたコミュニケーションやインタラクションの実現へとつながります。エンターテインメントの領域においても新たな参加体験が生まれるでしょう。

VR/AR は、わたしたちの生活を根底から変える新たな「環境」をつくるための技術といえます。ICTリテラシーによらず誰もが未来予測の恩恵を受けるために VR/AR は不可欠だとわたしたちは考えています。

注目のトピック
空間創出技術
空間創出技術

空間創出技術は、得られたセンシングデータ以上のデータを過去の同様のシーンや人物の形状を考慮することで推定する技術です。わたしたちはこれまで深層学習を用いて 2D 映像から 3D 空間情報をリアルタイムに生成する技術を開発してきました。本技術はニコニコ超会議 2019で実際に利用されており、今後は、3D 空間情報と被写体抽出技術などを組み合わせることで、別の実写映像へと “ 変容” することにも取り組んでいくことを考えています。

  • キーワード
  • ゼロレイテンシメディア技術
  • 5 感+α技術
  • パーソナルツイン基盤技術