更新日:2018/08/02

    秘密計算基盤(Trust-SC)V3.0「算師®」NTT社会情報研究所

    ※記事本文中の研究所名が、執筆・取材時の旧研究所名の場合がございます。

    概要

    秘密計算システム「算師」は、複数の企業が保有するデータをセキュアに保管し、データ活用者に対して、データそのものは一切見せずに、統計分析できる環境を提供します。これにより、従来、個々のデータ保有者内での活用(一次利用)に留まっていた重要なデータを、複数企業に跨って安全に活用(二次利用)することが可能となり、新たなデータ活用につながります。

    背景・従来課題

    近年、複数の企業が保有する様々なデータを適正かつ効果的に相互活用することにより、そこから生じる新たな知見によって生活課題や社会課題を解決しようとする動きが強まっています。例えば、店舗での購買の情報と交通機関での移動の情報といったデータを組み合わせた新しいサービスや製品の企画、病院で受けた健康診断の結果や薬局での薬の情報を組み合わせた新薬開発などが、期待されています。しかしながら、こうしたデータは企業の営業秘密や個人のパーソナルデータを含むことが多いため、他の企業に開示、共有することが難しく、これまでは個々のデータ保有者内での活用に留まっていました。

    本技術のアドバンテージ

    • データを暗号化(秘密分散)したまま保管し、一切復号することなく統計分析(計算)した結果のみを出力
    • 複雑な運用・改ざん検知・障害対応を考慮した世界初の秘密計算システム
    • 世界最高レベルの性能を実現(1,000万レコード100属性のテーブルから任意の2属性のクロス集計を60秒で実行)
    • 本システムのデータ保管には、国際標準に採択された秘密分散方式を採用
    • 購買データや移動履歴など異なるデータを暗号化したまま結合し、複数企業による横断的なデータ分析を実現

    利用シーン

    • 企業が持つ社員の健康診断のデータと、健康保険組合が持つレセプトデータを分析することにより、将来の疾病リスクを予測し、社員への保健指導に活用
    • IoT製品から収集されるデータと、ユーザのパーソナルデータを組み合わせて分析することにより、新サービスの開発や製品の品質向上につなげるサービス

    解説図表

    技術解説

    秘密計算システムはNTTセキュアプラットフォーム研究所が培った秘密計算技術を応用した統計分析システムです。秘密計算技術により、運用者を含む第三者に対して元データを開示しないまま、分析者が統計分析を実行することが可能です。

    担当部署

    NTTセキュアプラットフォーム研究所 データセキュリティプロジェクト

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