更新日:2019/01/01
NTTグループは、人々が豊かで幸せになる未来を実現していくお手伝いをしたいと考えています。スマートシティの実現に向けて、数年前より札幌市、福岡市、横浜市、いわゆる政令指定都市クラスの皆様とデータを活用した産官学の連携による、新たな価値創造の取り組みを進めています。今回の講演ではスマートシティの取り組みをさらに強化、進化させたラスベガス市の取り組みと、日本での街づくりの発展、課題解決に向けた新しい取り組みを紹介します。
NTTは2018年9月よりデルテクノロジーズとのパートナーシップの下、ラスベガス市を舞台にスマートシティの共同実証実験を始めました。ラスベガス市のダウンタウンに設置された多数のカメラやセンサをネットワーク化し、歩行者や交通パターンの情報を解析することで事件の発生を検知し、犯罪の防止につながるシステムづくりをサポートしています。
ネットワークのエッジで認識・検知するものとAI(人工知能)でトレンドを分析・予測をするものを組み合わせたモデルになっており、センシング技術をはじめ、さまざまなNTT研究所の先進的な技術が投入されています。そして、それらをつなぐためにコグニティブ・ファウンデーションという新しいソフトウェア基盤を用意しました(図1)。今後は、より安全性の高いソリューションやトラフィック監視など、機能を拡張していきます。また、ネバダ州においてもスマートシティ化していく動きがあります。
さらに、デルテクノロジーズと米国のNTTグループの営業部隊が連携し、全米にスマートシティソリューションを拡張していく予定です。
NTTグループは、従前より図2のようなB2B2Xモデルを推進しています。NTTグループはファーストB、つまり左側のBであり、パートナーとともに、真ん中のBのメインプレイヤーの方を支えることで新たな価値を生んでいきたいと考えています。
ラスベガス市は、真ん中のBになるわけですが、ファーストBのNTTとデルテクノロジーズは、データを自分では所有しません。ラスベガス市がそのデータを使い、新しい価値を創造するサポートをするのが私たちになります。ラスベガス市の最高情報責任者(CIO)であるMichael Sherwood氏からは、NTTはラスベガスの発展に必要なサイバーセキュリティや、データ管理など、データを使った新しい分野での専門的なノウハウを持つことに加え、ラスベガス市が主役となる(データを自ら所有する)提案がNTTとデルテクノロジーズを選んだ理由と聞いています。データは事業やサービス、あるいは社会生活の基本になっていきます。それを誰が保有し、誰がコントロールをしていくか、日本では地方自治体が保有するべきだと考えています。これを世界規模でも展開していこうと考えています。
2018年11月27日まで公開買付を実施していましたNTT都市開発ですが、トータルで95.2%の株を保有することができ、TOBが実現しました。これはNTT都市開発の街づくりノウハウとNTTファシリティーズの建築関係、電力関係のソリューション、さらにはNTTのアセットあるいは他の技術を重ね合わせて、街づくりをお手伝いすることを目的としています。コミュニティ、ダイバシティ、イノベーション、レジリエンスの実現を期待しており、そのためには、IT、通信は必須のツールになります。それらにより私たちが街づくりのお手伝いをし、事業体を広げていくことで世の中に貢献していけるのではないかと考えています。…