音声品質評価法

5.音声品質評価特性

5.5.音量

E-modelでは音量に関するパラメータとしてSLR(Send loudness rating)[dB], RLR(Receive loudness rating)[dB]が用いられます。それぞれ送話ラウドネス定格、受話ラウドネス定格と呼ばれ、送話側、受話側での音量をそれぞれ示しています。いずれの値も小さいほど出力される音量は大きくなります。SLRとRLRの和はOLR(総合ラウドネス定格: Overall loudness rating)と呼ばれます。

図5.5.1では、総合ラウドネス定格の変化によるR値の変化を示しております。以下にあるように音量は大きすぎても小さすぎても品質は低下します。そのため、通信品質委員会(CIAJ)が制定する電話機通話品質標準規格において、IP電話端末(ハンドセット)の特性はSLR, RLRがそれぞれ8±4[dB], 2±4[dB]とすることが規定されています。

(図5.5.1) 総合ラウドネス定格とR値との関係

(図5.5.1) 総合ラウドネス定格とR値との関係

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