音声品質評価法

3.音声品質の主観評価法

3.4.PC (Pair Comparison)

PCは全ての評価対象系により出力される1音声について、取り得る2つの組合せ全てに対して、音声を比較し優劣を判定する方法です。そのためn個の評価対象系(A, B, C, …)が存在する場合、n(n-1) 個の組合せ(AB, BA, AC, …)について評価をする必要があります。音声をs種類用いる場合には、sn(n-1) 個の組み合わせの優劣を判定することになります。各組み合わせにおいて、2つの音声を一定の間隔で受聴し、どちらの音声の品質が良いかを評価者に判定してもらいます。

本方法は評価者の判断が容易であるため、信頼性の高い結果が得られます。しかし、評価対象系の数の2乗に比例して必要な時間が増加するため、多くの時間を要します。

得られた結果に基づく各評価対象系の順位付けならびにそれらの間隔尺度は、サーストン法を用いることにより算出することができます。