通信ネットワーク、クラウドサーバ、アプリケーション技術のめざましい発展により、サービス利用者がより快適にサービスを利用できるようになってきています。サービス提供者や利用者が求めるサービスへの要求(Intent)は一般にサービスごとに異なります。例えば、自動運転のサービス提供者は車内外の状況を監視するため、映像を自動運転車から監視センタに送信します。これは精細な映像を監視することではなく、車内外の物体や危険等を認識したいIntentを満たすことが重要になります。
ネットワーク、クラウドサーバ、ユーザ端末のリソースは有限であるため、サービス利用者増加によるネットワークの輻輳、サーバリソースのひっ迫が発生します。これらの状況が発生すると、スループット低下や遅延が増加し、サービス利用者は端末で適切にデータを受信できなくなり、快適なサービスを享受することが難しくなります。
ネットワーク、クラウドサーバ、アプリケーションのリソースを過剰に用意しサービスを提供することはできないため、Intentをネットワーク、クラウドサーバ、アプリケーションのリソース情報に変換し、適切なサービス品質になるように、ネットワーク、クラウドサーバ、アプリケーション単独で制御したり、それらを連携制御し、 Intentを満たすことが重要になります。
そこで、NTT研究所では図に示すように、サービス提供者や利用者のIntentに基づき、ネットワーク、クラウドサーバ、アプリケーション情報を連携、協調制御する技術として、インテントAIメディエータ(Mintent)の研究開発を進めています。
(図1)Mintent®の概要
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参考文献
山岸和久、小林 正裕、堀内 信吾、田山 健一、"インテントAIメディエータ(Mintent)による快適なサービスの実現," NTT技術ジャーナル、Vol.34, No.7, pp.30-34, July 2022.
動画記事
Mintent (インテントAIメディエータ)(youtube.com)