IOWNのAPNを支える足回りの技術開発をミッションとし、アクセスNW(線路・土木分野)の構築/運用/維持管理のスマート化実現に向けた技術開発や光ファイバケーブルなどの光線路基盤技術の開発に取り組んでいます。
簡易布設光ファイバケーブルシステム技術は、電柱や管路などの新規工事を実施出来ない区間等に対して、光ファイバケーブルを布設可能とする技術です。
本技術は、路面の細い溝に布設可能な、細径性、可とう性、側圧特性を有する光ファイバケーブル・ドロップ光ファイバ技術の確立と、光ケーブル同士の接続作業を簡易化する多心一括接続コネクタの技術確立が重要となっています。
IOWNのAPN*1実現に向けて、光ファイバ網の網羅的なエリア展開を実現します。
*1 APN:オールフォトニクス・ネットワーク(All-Photonics Network)
光ファイバケーブルの細径高密度化技術は、光ファイバケーブルの細径・高密度化を実現するため、ノンスロット構造への統一を図り、施工性向上および環境負荷低減に貢献する技術です。
細径高密度化のために、高密度実装と一括融着接続を可能とする間欠接着型光ファイバテープを適用しています。
本技術により、スペースに制約がある区間に従来より多数の心線敷設を可能にし、光通信網の効率的な構築を実現します。
関連情報
安全性を担保した省力的な電柱工事の実現に向けて、新素材電柱・新工法技術(地際補強工法)の開発に取り組んでいます。
新素材電柱では、電柱解析シミュレーションの技術を活用しつつ、人力施工エリアでの建柱作業に対し、軽量でありながら既存柱と同等以上の電柱強度・耐久性をもつ電柱開発に取り組んでいます。
地際補強工法では、腐食した鋼管柱に対し、荷重計算に関するコア技術を活用しケーブル等を架渉したまま建替えをせずに元位置で完結する補強工法の確立に取り組んでいます。
施工障害物近接検知技術は、建柱作業における建柱・抜柱中の移動電柱及び施工障害物を正確に検知し、リアルタイムな距離計測を実現する技術です。
複数センサによる死角対策、リアルタイム性の確保及び誤検出抑止に向けたアルゴリズムを開発し、施工者の準備時間を軽減しつつ、接触事故の防止等による安全性向上を実現します。
浅層埋設管路防護技術は、埋設深度が浅く、十分な防護ができていない区間に対し、非開削で管路内の限られた空間を利用しながら防護する技術です。
本技術は、管路接触時に切断スピードを低下させる「力覚検知機能」、管路に切り込みが入った際にを着色料等で発色させ、作業者に異常を気付かせる「視覚検知機能」を組み合わせて実現します。本技術の管路防護機能を持つ部材を空き管路内に挿入することで、非開削で設置可能なため、施工性に優れ、かつ掘削費用の削減が期待できます。