電磁波を用いた非侵襲生体成分センサ日常の糖分の変化を可視化し高度な健康管理を実現します

バイタル情報処理研究グループ

背景・従来課題

糖尿病に代表される生活習慣病患者の増加は、超高齢化社会に入った日本だけでなく、世界的に大きな問題です。糖尿病予防には、日常生活において変動する血糖値を適切な濃度範囲に収めることが有効です。簡易的な血糖値の測定として、針を刺して少量の血液を用いて測定する自己血糖測定器(SMBG)や、2週間ほど針を刺しっぱなしにする持続的血糖測定器(CGM)が医療機器として用いられています。一方で、気軽なヘルスケア・サービスとして代謝を可視化し、適切なリコメンドを実現するには、体に針を刺さない非侵襲での測定デバイスの実現が望まれています。

概要

NTT先端集積デバイス研究所では、電磁波を用いて身につけるだけで体の中のグルコース(血糖)を測定できるセンサを研究しています。生体に特定の電磁波を照射し、反射波の情報を解析することでグルコースの数分おきの時間変化を推定します。得られた情報をクラウド上で解析することで健康管理や病気の予防を行う新たなサービスの実現に貢献します。

特徴

  • 身に着けるだけでグルコースの測定が可能である。
  • 装着部位を選ばない。
  • グルコースの数分おきの時間変化を可視化できる。

利用シーン

  • 個人のグルコース値変化に合わせた食事の提供
  • 睡眠中の低血糖状態の検知
  • 運動中の栄養補給時間のマネジメントなど
測定原理のイラスト

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