研究展示

データと学習の科学

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データから学ぶ:どれが原因?どれが結果?

教師あり学習に基づく時系列の因果推論

どんな研究

時々刻々と変化する時系列データを対象に、その間の原因と結果の関係(因果関係)を自動的に発見する研究です。例えば「研究費は売上に影響を与える」という因果関係は、企業が意思決定をする際に有用な知見です。このほか、遺伝子制御ネットワークの推定など、多種多様な応用が期待できます。

どこが凄い

因果関係を正しく推定するには、各データの性質に即して数式表現(自己回帰モデル)を選ぶ必要があり、データ分析の専門家でなければ困難でした。そこで多様な性質を持つデータを用いて機械学習モデルを学習することで、データ分析の専門知識なしに因果関係を推定できる技術を構築しました。

めざす未来

因果関係に関する知見によって、例えば売上を上げるために研究費を上げるといった重要な意思決定を効果的に行うことができる未来をめざしています。そのために、データの間の相関関係がどのように生じたものかを、因果関係の言葉でより正確に説明できる技術の実現をめざしています。

関連文献

  • [1] Y. Chikahara, A. Fujino, “Causal Inference in Time Series via Supervised Learning,” in Proc. 27th International Joint Conference on Artificial Intelligence (IJCAI), 2018.
  • [2] 近原鷹一, 藤野昭典,“教師あり学習に基づくGranger causalityの推定,”情報処理学会論文誌:数理モデル化と応用(TOM), Vol. 11, No. 3, pp. 58-73, 2018.

ポスター

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当日の様子

連絡先

近原 鷹一(Yoichi Chikahara) 協創情報研究部 知能創発環境研究グループ
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