アクセスサービスシステム研究所では、標準化や定型化が難しく人の判断が含まれる業務(非定型業務)の効率化のため、業務上のノウハウやシステムの操作手順などをシステム画面上に直接表示することでユーザの判断を支援するアノテーション表示・編集技術を2014年に開発しました。しかしながら、より複雑なフローの業務を対象とした場合には、同じシステム画面でも業務内容やユーザ操作に応じて表示するアノテーションを動的に切替え、必要な情報だけを表示させることが簡易に設定できないといった課題がありました。このような更なる業務効率化のニーズの高まりを受け、新たに高度アノテーション付与技術を開発しました。(図)
本技術は、プログラミングやシステム開発をすることなく、既存システムの画面上に支援情報(アノテーション)を表示するという従来のアノテーション表示・編集技術が備える機能に加え、対象システムをWebシステムに特化することにより、下記の新たな特徴を備え、複雑な業務フローに柔軟に対応し、その場面に対して適切な情報表示が可能です。
- ユーザが入力した値やシステムが出力する値に応じて、アノテーションの表示切替え
ユーザが入力した値やシステムが出力する値をWebシステムのHTMLを取得して認識することで、表示条件となる文字列を指定するだけで、アノテーション表示切替えが設定できます。 - ユーザの業務内容や習熟度などに応じたアノテーションの一括表示切替え
表示するアノテーションをグルーピングすることで、ユーザの業務内容などにより表示切替えを一括で行うことができます。
高度アノテーション付与技術は、2018年6月にNTTテクノクロス株式会社より「BizFront/アノテーション Pro」として商品化されています。