アクセス網の維持管理を行うオペレーションには、OpS(Operation Support System)の存在が不可欠です。しかしながら、OpSの構築や更改にかけられるコスト(費用や時間)は限られているため、全ての業務に最適化することはできず、使いづらい部分が残されています。この業務とOpSの間の不整合は、オペレータがOpSを操作する際に冗長・単調な操作を増加させ、オペレーションコストの増大を招いていました。
そこで、アクセスサービスシステム研究所では、この課題を解決するため、オペレータの操作を代理実行(自動化)することにより業務を効率化するソフトウェアUMS(Unified Management Support System)を開発しました。UMSを利用することで、OpSに対してオペレータが行う操作の内、人間の高度な判断を必要としない冗長・単調な部分を自動化でき、オペレータの負担を軽減することができます。また、操作の自動化はオペレータの人為的ミスを防止する効果もあります。UMSの適用効果が大きい自動化例としては、GUIを介したOpSのデータベース書き換え作業などが挙げられます。
UMSには大きく次の3つの特徴があります。
- オペレータが行っていた煩雑な端末操作を自動化
- シナリオの自動生成やビジュアル編集機能により特殊なスキルが不要
- 対象システムの改造及び新たなソフトのインストールが不要
操作自動化を目的としたソフトウェアは市中にも多く存在していますが、それらに対してUMSは下記の利点を持っています。
- 市中の自動化ソフトウェアは、高機能である反面、利用するにはプログラミングなどの高いスキルを必要となる。UMSは、業務に携わるオペレータを利用者のターゲットとしているため、ビジュアルな編集機能などより高いスキルを不要としている。
- 業務データとの連携がより容易に行えるなど、業務自動化に必要な機能が強化されている。
UMSは、NTTアドバンステクノロジ株式会社より「WinActor(ウィンアクター)」として商品化されています。