従来の一般的な広域イーサネットでは、標準的な保守管理機能がなく、Pingコマンドやスイッチベンダの独自ツールを用いて、故障切り分け作業が行われていましたが、正常性確認などの作業に制約がありました。 |
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そこで、次世代の広域イーサネットでは、その後標準化されたイーサネットの標準管理機能であるイーサネットOAM(Operation Administration and Maintenance)技術を使用することで、保守運用性の向上を図ることとしました。表は従来の保守運用技術との比較を示したものです。 |
イーサネットOAM技術は、ITU-T(ITU-T勧告Y.1731、2006年5月策定)とIEEE(IEEE 802.1ag、2007年9月策定)で標準化され、保守運用作業に必要な機能セット(VLANごとの常時監視、疎通性の確認、フレーム転送経路の確認、伝送遅延の測定)を備えています。また、管理レベルの設定機能により、ユーザ端末から送信されたOAMフレームでは、網内のフレーム転送経路などを把握することができないようにし、網セキュリティを保つことが可能です。